2012年4月7日土曜日

桜も満開となりました

知財とは関係ありませんが、桜の写真を撮ってみました。




昨年の今頃は日々の生活に不安があり、桜を楽しむ余裕もありませんでしたが、今年は平穏な暮らしが戻ればと思います。

特許権の売却について(その4)

前回までの検討で、農工大特許の売却先として船井電機は好適であることがわかりました。

では、売却先として船井電機自体を抽出するにはどうすればよいか疑問があると思います。

実際には、この技術分野の出願件数TOP10は、ソニー、シャープ、富士通などの大手電機メーカで占められており、船井電機は20位くらいに登場します。

そこで売却候補は、ソニーやシャープあたりが候補になるのが自然と思います。

出願件数の多少に影響されずに売却候補を選定するためには、特許情報以外の情報も参考にする必要があると思います。

非特許情報には、論文、技報、プレスリリース、IRなどがありますが、これら資料の内容と特許情報とを組み合わせて総合的に判断すれば、確度が高くなるのではと思います。

実際には、特許情報や非特許情報から候補を10社程度に絞った段階で、各社に営業をかける方が時間の節約となると思います。

その場合でも、特許情報を解析した結果を営業資料として持参すれば、説得力のある営業トークができると思います。

ということで、営業活動に特許情報をもっと使用すれば、時間も節約できますし、営業の確度も向上すると思いますので、どんどん利用していただければと思います。

2012年4月2日月曜日

特許権の売却について(その3)

前回は船井電機の出願傾向を把握いたしました。特許権が売れそうな可能性は感じさせますが、これではまだ特許権が売れるかどうかの判断はつきかねます。

そこで次に、農工大特許が船井電機が必要とする技術か否かを検討したいと思います。必要とする技術には次の2つのパターンがあると思います。

一つ目は、船井電機の技術上の強みを更に強化する技術であり、二つ目は、船井電機の技術上の弱みを補完する技術です。

そこで、船井電機の出願のFIと農工大特許のFIを比較してみたいと思います。なお、FIとは日本独自の特許分類であり、内容はIPCとほぼ共通してます。IPCと同様に全ての特許出願に割り振られております。



図からわかりますように、船井電機と農工大とはG06F 3/048 630(マウス等におけるユーザインターフェース)で共通することがわかります(赤枠内)。

一方、農工大はG09G 5/34 Z(スクロールに関する事項に特徴の有るもの)等に関して、船井電機にはない技術を有していることがわかります(青枠内)。

つまり、農工大の特許技術は船井電機の技術を補完する技術であることがわかります。そして、船井電機は農工大特許を購入することにより、自己の特許ポートフォリオを抜けのないものとすることが可能となります。

したがって、農工大特許の売却先に船井電機は好適であることがわかります。次回はまとめです。