2014年7月26日土曜日

敗訴の捉え方について

特許権侵害訴訟の原告勝訴率は2~3割といわれています。和解した件も含めると実質的な勝訴率はもう少し高いと考えられています。

とはいえ、時間とコストをかけて取った特許権でも、権利行使した場合には敗訴する可能性が多いにあるといえます。

これでは特許を取る意味が無い、とか、勝てそうにないから訴訟は提起しない、などとネガティブな考えにもなります。

ただ、敗訴というものをそこまで重大に捉える必要があるのか、とも思います。

原告が敗訴した場合のデメリットとしては、多額の訴訟費用が無駄になることや、特許が無効と判断されてしまうことなどがあると思います。

ただし、被告が敗訴した場合には、差止や損害賠償請求で多大な事業のダメージが生じますが、原告敗訴の場合には、訴訟費用が無駄になる程度で、事業上のダメージはほとんどないと思われます。

逆に、侵害訴訟をきっちりと提起してゆくことにより、知財活用をきちんと考えている企業と市場で認知され、業務上の信用が向上する大きなメリットがあると思います。

また、競合企業もわざわざ訴えられるような面倒を避けようとするので、競合企業は類似する製品を販売しないよう圧力が加わると思われ、知財権の参入障壁としての機能が有効に発揮されると思います。


一方、敗訴のリスクを大きく捉えすぎ、訴えの提起を躊躇した場合には、知財権の威嚇効果が失われ、競合企業による模倣が横行することにもなりかねません。

したがって、特許権の活用の一形態として、侵害訴訟をきっちり行ってゆくことが知財を有効活用するためには必要と思われます。

また、侵害訴訟を行ってゆくことにより、社内に訴訟のノウハウが蓄積され勝訴率も向上することが期待でき、営業の方による他社の侵害発見などの社内の知財意識も向上すると思います。

ということで、侵害品を見つけたら勇気をもって訴えを提起することも今後は必要と思います。