2016年7月2日土曜日

今年の後半の予定など

本日は7月2日ということで、1年も半分が過ぎました・・・。

今年は弁理士知財キャラバンの仕事をしようとスケジュールに余裕を持たせてましたが、依頼もまったくありませんので、こちらの仕事はもうないという前提で、空いた時間に何かをしようと思います。

1つ考えているのは、12月の知財学会での発表です。知財学会では3年前までは発表していたのですが、付記試験の勉強の時間が必要だったことや、面白いネタがなかったことから、ここ数年発表をお休みしていました。

今年は、発表できそうなネタを見つけましたので、それを膨らませて、発表したいと思います。

6/30に発表のエントリーはしましたが、発表が認められるかどうかは、8月に通知されます。ダメなら仕方ないですね・・・。

もう一つは、会社の営業をしようかと思います。弊社サービス「御社の知財部®」 を1~2社募集いたしますので、知財活動にお悩みの会社様がありましたら、 「御社の知財部®」 へお問い合わせいただければと思います。

知財高裁判決(2016年4月17日~2016年4月30日)



2016417日から2016430日までになされた裁判は、侵害訴訟1件(特許1件、商標0件)、審決取消訴訟8件(特許5件、意匠1件、商標2件)です。

1.    侵害訴訟

(1)平成27()10127  損害賠償(東京地方裁判所 平成26()27277
平成28427日判決 控訴棄却(4部)
特許権 Web-POS方式)
構成要件充足性,均等侵害

*コメント
クレームが長いですね・・・。均等の第5要件が包袋禁反言(第2補正の内容)により、否定されました。均等侵害を主張する際には、補正の内容も吟味しなければいけないようです。補正により削除した内容を、やっぱり均等の範囲に含まれるとするのは、無理があるようです。

2審決取消訴訟

(1)平成27(行ケ)10205  審決(無効・不成立)取消
平成28428日判決 請求棄却(1部)
特許権 (車両用ルーフアンテナ)
進歩性(引用発明の認定)

*コメント
主引例と相違点に係る技術を組み合わせるためには、必須の構成を除外・改変する必要があるため、当業者であっても容易に想到し得たということはできないとされました。

(2)平成27(行ケ)10195  審決(拒絶)取消
平成28427日判決 請求棄却(2部)
特許権 (改良された耳ユニットと呼ばれる装置)
進歩性(相違点の判断)

*コメントはありません。

(3)平成27(行ケ)10224  審決(拒絶)取消
平成28427日判決 請求棄却(2部)
商標権
類似性(4条1項11号)

*コメント
原告は取引の実情や需要者層の相違から出所混同は生じないと主張しましたが、認められませんでした。

(4)平成27(行ケ)10179  審決(取消・不成立)取消
平成28426日判決 請求棄却(3部)
商標権
不使用(50条)

*コメント
プログラムが格納された装置の使用が指定商品「プログラム」の使用に該当するか争われましたが、プログラムを格納したCD-ROMの流通をもって使用に該当するとされました。プログラムについては装置の付属品としての流通のみでは、単独で取引された事実がないとされるリスクがあります。

(5)平成27(行ケ)10170  審決(無効・不成立)取消
平成28426日判決 請求棄却(3部)
特許権 (水中切断用アブレシブ切断装置)
新規性・進歩性(相違点の判断),公然実施,特許請求の範囲の記載要件,明細書の記載要件(実施可能要件)

*コメントはありません。

(6)平成27(行ケ)10027  審決(無効・不成立)取消
平成28426日判決 請求棄却(1部)
特許権 (デジタル放送受信装置およびそのプログラム)
新規性,進歩性(相違点の判断)

*コメントはありません。

(7)平成27(行ケ)10104  審決(無効・不成立)取消
平成28420日判決 請求棄却(4部)
意匠権 (貝吊り下げ具)
意匠(その他)

*コメント
冒認出願について争われました。原告意匠は本件意匠と同一でないこと、本件意匠の創作者の他の複数の出願状況を鑑みると、本件意匠は当該創作者がなしたことは非合理でないことなどから、冒認ではないとされました。しかし、意匠を言葉で特定するのが難儀です。出願は図面のみでOKなのですが、争いになると言葉にしなければならないというのは大変です。

(8)平成27(行ケ)10033  審決(無効・成立)取消
平成28420日判決 請求棄却(4部)
特許権 ーレダクターゼ阻害剤によるアンドロゲン脱毛症の治療方法)

*コメント
原告は単位容量「0.05~1mg」に相違があると主張しましたが、引用例2から5に開示があり、動機づけもあり、阻害要因もないことから、容易であるとされました。また、顕著な効果も主張しましたが、本件明細書に言及がないことから採用されませんでした。