2016年8月6日土曜日

知財高裁判決(2016年6月26日~2016年7月2日)



2016626日から201672日までになされた裁判は、侵害訴訟6件(特許3件、著作権3件)、審決取消訴訟1件(商標1件)です。

1.侵害訴訟

(1)平成27()10042  著作権侵害差止等(東京地方裁判所 平成25()15362
平成28629日判決 控訴棄却(2部)
著作権
著作物性,複製・翻案

(2)平成27(行コ)10004  異議申立却下決定取消(東京地方裁判所 平成27(行ウ)202
平成28629日判決 控訴棄却(2部)
特許権
行政不服審査法21条違反の有無

*コメント
地裁判決はこちらです。
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/487/085487_hanrei.pdf

弁理士Aが翻訳文提出期間を徒過したので、提出を認めてもらうべく、行政不服審査法上の異議申立をしたら、弁理士A,B,Cの3人とも代表者の資格証明書面を提出できなかったので、申立も却下され、それに対する訴えです。

(3)平成28()10019  著作権侵害差止等(東京地方裁判所 平成27()15005
平成28629日判決 控訴棄却(4部)
著作権
契約の成否,著作者人格権(氏名表示権)

(4)平成28()10017  損害賠償(東京地方裁判所 平成26()34145
平成28629日判決 控訴棄却(4部)
特許権 Web-POS方式)
構成要件充足性,均等侵害

*コメント
本件意見書において,引用文献1に記載された発明における注文情報には商品識別情報が含まれていないという点との相違を明らかにするために,本件発明の「注文情報」は,商品識別情報等を含んだ商品ごとの情報である旨繰り返し説明したものである、・・・本件ECサイトの制御方法において,管理運営システムにあるサーバが取得する情報には商品基礎情報は含まれていないから,同制御方法は,本件発明の特許出願手続において,特許請求の範囲から意識的に除外されたものということができる。・・・ということで、意見書で限定的な主張をしすぎますと、均等の第5要件を主張しにくいといえます。あと、第2要件もみとめられておりません。

(5)平成28()10007  特許権侵害行為差止等(東京地方裁判所 平成26()25196
平成28629日判決 控訴棄却(4部)
特許権 (振動機能付き椅子)
均等侵害

*コメント
拒絶理由通知に対応して,座席支持機構を特段限定していない旧請求項1を削除し,座席支持機構にロッド2点支持方式を採用する旧請求項2(本件発明)等に限定したものである。そして,本件発明の出願時には既に,座席を連続して揺動させることが可能な乳幼児用の椅子等の座席支持機構として,コロと湾曲レールを利用した方式が存在することは周知であり,コロと湾曲レールを利用する方式に係る座席支持機構は,上記のとおり削除された旧請求項1に係る座席支持機構の範囲内に客観的に含まれるものである。・・・ということで、中間処理時の補正が意識的除外とされ、こちらも、均等の第5要件が認められませんでした。あと、第1要件もみとめられておりません。

(6)平成28()10005  著作権侵害差止等(東京地方裁判所 平成27()6058
平成28627日判決 控訴棄却(2部)
著作権
著作物性

2審決取消訴訟

(1)平成28(行ケ)10045  審決(無効・不成立)取消
平成28629日判決 請求棄却(4部)
商標権 (「吉村流」)
公序良俗違反(417号),その他(418,10,15,19号)





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