私のkindle本をご覧になった方でしたら、下記のような課題・解決手段マップをExcelで簡単に?作れるようになったと思います。
しかし、マップを作っても活用法がなければ、つくる意味がありません。
一般的に、課題・解決手段マップは、「二元表中の特許出願件数を比較することにより,課題と解決手段の関連性の強弱を判断できる。さらに,二元表中の課題と解決手段に対応する特許出願を分析することにより,自社技術の特許性や抵触性の判断や,自社他社の出願状況を把握できる。それらに基づいて,自社の技術開発計画や特許出願計画を策定できる」、という点で作る意味があるようです。
その他、マトリクスを利用してQFDによる分析もできたりもします。
しかし、弁理士という仕事の関係上、分析ばかりではつまらなく、何とか発明発想につかえないかと前々から考えています。
しかし、この発想法というのがくせもので、いろいろな本はあるのですが、ピンとくるものはありませんでした。
そんな中、最近見かけた本に、「創造力を民主化する―たった1つのフレームワークと3つの思考法 (【BOW BOOKS 007】) 永井 翔吾 (著), 発行元:BOW&PARTNERS , 発売元:中央経済グループパブリッシング」、があります(リンクはしません)。
この本の、最初には下記図1枚が貼ってあります。この図が、この本の内容をすべてまとめたものらしく、優秀なコンサルタントらしい見せ方です。
(出典:創造力を民主化する―たった1つのフレームワークと3つの思考法 (【BOW BOOKS 007】) 永井 翔吾 (著), 発行元:BOW&PARTNERS , 発売元:中央経済グループパブリッシング)
図からわかるように、物事を「課題」と「解決手段」に分け、それぞれ、統合思考、アナロジー思考、転換思考により、新規なアイデアを創出する、という内容となっております。
ものごとを「課題」と「解決方法(解決手段)」に分けて考えるというところで、この本は優れていると思いますし、発明発想に応用しやすそうです。
それで、一通り読んでみましたが、なかなか発想法を理解はできませんでした。これは、この著者の方が悪いのではなく、発想法を形式知化するのは難しいからと思います。何回か読み込む必要があります。
この本を読むと、著者の方はものすごい思考力で、課題と解決手段を統合したり転換したりして新しいアイデアを生み出しております。これはまねできないかもしれません・・・。
しかし、課題・解決手段マップをあらかじめ作成しておきますと、
・課題のある程度の体系
・解決手段のある程度の体系
・課題と解決手段のある程度の関係
がわかりますので、ある程度下駄を履いた状態で発明発想ができると思います。
そうしますと、この著者の発想力を100とした場合、60くらいの発想力で済むかもしれません・・・。
課題・解決手段マップの作成は、思考というより機械的作業ですので、機械的作業により発想力を40節約できるイメージです。
とはいえ、せっかく課題解決手段マップを作成したのですから、もう少し課題解決手段マップとリンクさせた発想法を考えたいものです。
この著者の方に、課題解決手段マップを投げてみるというのも一つの手ですが、 私の方でも他の発想法の本を読みつつ、独自の手法を開発したいと思います(当分先になるかもしれませんが・・・)。