この手の論文を書いていて、いつも悩みますのが、 特許マップソフトの必要性です。
どんなに優れた内容でも(この論文が優れているという訳ではありません)、特定の特許マップソフトの機能に依存した内容ですと、多くの読者には実施不能ですので、読む意味がありません。
特許マップソフトは、一般には数百万円しますので、気安く購入できるものでもありません。また、業者にマップ作成を依頼したとしても、同等の費用がかかると思います。
そうしますと、こういう論文は、筆者がこういうマップを作れるという宣伝目的や自己満足のような感じとなっているのではないか、と感じることがあります。
そういう意味を込めて、上記論文はお蔵入りとしていたのですが、ごく一部に需要があったのと、私が特許情報をマーケティングに初めに使用した、というような人が最近でてきましたので、公開した次第です(もちろん私が一番最初という訳でもありません)。
本屋で、IPランドスケープ関連の本を、いろいろ見かけるようになりましたが、こちらもやはりそのような感じで、本に記載された特許マップを得るには、高額なマップソフトを購入するか(購入しても使いこなせるかどうかはわかりません・・・)、著者の方に、マップ作成を依頼するしかありません。
そうすると、この手の本は、資金的に余裕のある大企業の知財部関係の方、以外は読む意味がないということになります。 (あとは、特許マップソフトを使用できる環境にある調査会社の方。)
しかし、マーケティングに特許マップは有用と思いますので、ローコストでマップを作成できる手段があればよいと思います。
5月以降、JplatpatもCSVでダウンロードできるようになるようですので、これとエクセルとでマップを作る手法があればよいかもしれません。