ロシアがウクライナに侵攻しました。日本もロシアに隣接した国ですので、この横暴は他人ごとではありません。
このような現在進行形の状況において気を付けなければならないのは、偽情報に惑わされないことです。
例えば、メディアでロシア擁護のコメントを出している専門家は、世論操作のためのロシアのエージェントと考えた方がよさそうです。
また、ロシアが戦果を強調するため、偽の戦果を発表する可能性もあります。
ということで、個人でも情報処理をして、妥当な判断をしてゆく必要がありますが、このような行為をインテリジェンスといいます。
すなわち、インテリジェンスとは、情報(インフォメーション)を処理して得た知識、と定義されます。
インテリジェンスのポイントは次の2点となります。
①情報源の確保
公開情報はオシントと呼ばれます。一方、非公開情報にはヒューミントなどがあります。スパイ映画などからは、非公開情報が重要と考えがちですが、例えば、CIAの情報源の80%は公開情報といわれています。
私のような一般人ではオシントしかありませんが、信用に足る情報源に限定する必要があります。この点、日本のメディアは頼りなく、BBCあたりの情報が正確なのではないかと思います。
また、米国や英国、日本の政府機関(情報機関)が出す情報も正確性が高いので、情報源をこれらに絞るのが良いと思います。
②複数情報の突き合わせ
一つの情報源から判断するのは、偽情報である場合があり危険です。したがって、複数のオシントやヒューミント、シギントなどを必ず組み合わせて、妥当な結論を導く必要があります。
テレビやSNSの情報にすぐに飛びつくのではなく、複数情報源を突き合わせて、妥当性を自分なりに考えるのがよいと思います。
本ブログは軍事ブログではなく、知財ブログですので、無理やり知財に結び付けますが、上記インテリジェンスは知財活動においても普通にやっていることと思います。
例えば、Jplatpatはオシントに相当しますし、これを処理して特許マップを作ることはインテリジェンス活動をいえます。
さらに、営業の方や、技術の方からヒアリングすることはヒューミントに相当しますし、とオシントとヒューミントを統合して得た知識もインテリジェンスといえます。例えば、特許情報をつかったマーケティングなどは、複数情報源を統合したインテリジェンスとなります。
最近のIPランドスケープの考え方は、インテリジェンスに近いのかなとも思います。そういう意味ではIPランドスケープよりは、IPインテリジェンス(知財インテリジェンス)の方が妥当な言葉と思いますが、また、商標出願されてしまいそうなので、みんなで使って普通名称化してしまいましょう。