私はこの10年、知財デザイン手法を考案しようと、いろいろ研究しておりますが、まだアウトプットとしては出せておりません。
方法論としては、人間に頼るのではなく、特許データをベースに様々なツールを駆使して、分析を進めるようにしたいと考えております。
これは、従来の方法論は人間に頼る部分が多すぎ、実現が難しいのではないかという課題意識によります。
また、方法論については、できるだけシンプルにしたいと考えてます。これは複雑なものは実現不能と考えるからです。
今のところのまとめは以下の表となります。
量的分析については、いろいろな方がやっているのでそれをマネします。
質的分析については、特許分析の世界では認知度が低く、これの理解をしてもらうことが一番の課題となります。
ただし、生成AIという強力な武器が登場しましたので、こちらも実現が近付いていると考えます。生成AIはトランスフォーマーというアーキテクチャーにより、文脈を維持しますので、従来AIにはできない処理が可能です。
話は変わりますが、前回のパネルで、生成AIの活用について議論しました。感想としては、生成AIの活用場面は意外と狭いのではないか、ということになります。
生成AIの出力は、客観性が低く、量的分析(IPランドスケープなど)には使いにくいということのようです。したがって、量的分析には、客観性の高い従来AIの方が、使い出がある、との感想を持ちました。
したがって、量的分析をメインに行う方からは、生成AIに対する失望みたいなものが、近いうちに、聞こえてくることになる気がします。このあたりは、用途に合わせた使い分けが重要となる気がします。
ということで、研究を進めようと思います。