本日は、中小企業の海外進出支援-アセアンビジネスの視点から-という題目の研修を受けてまいりました。
アセアンといえば、 インドネシア,カンボジア,シンガポール,タイ,フィリピン,ブルネイ,ベトナム,マレーシア,ミャンマー,ラオスが参加国であり、近年成長著しい国々として注目されています。
これらの国に進出する際には、様々な問題がありますが、知財的には模倣が大きな問題となると思います。
それでは、アセアンの知財状況はどうなっているのでしょうか。講師の方のお話をかいつまみますと、
(1)知的財産関係の法律は各国とも整備されつつあるが、ミャンマーは特許法、意匠法、商標法がない。
(2)各国特許庁における審査は、他国の審査結果を提出すれば特許される国がある。特許庁自体小さな組織の国もあり、ウェブサイトがない国もある。
(3)知財権の権利行使については、各国特有の事情もあり難しいと考えたほうがよい。
ということですので、ただ出願すればよい、という状況ではないようです。
特に、権利行使が難しい点は、はたしてその国に出願する意味があるのかを考えさせます。
ただし、商品をその国の市場に出したそばから模倣が始まるとのことですので、何ら知財権を確保せずに進出することも無謀と思います。
そうすると、効果に疑問は残りますが、可能な限り出願して権利を確保するとともに、知財権によらずとも模倣を防ぐような手段をとることが策の一つとなるでしょうか。
例えば、コアの技術については国内に残し、模倣を受けても被害が少ない技術のみ国外に出すことなどです。
さて、中小企業がアセアンでビジネスを行うためには、良いビジネスパートナーを探すことが重要とのことです。
パートナーの探し方としては展示会を利用することが一つの手段であり、JETROや地方公共団体が主催する展示会を利用すれば、比較的お金がかからずに済むとのことでした。
ただし、結局は経営者自ら進出先の国に趣き、その国の空気の匂いを感じることが最も重要とのお話でした。
今はネットで色々な情報を収集できますが、それだけではダメということですね。
2013年11月11日月曜日
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