昨日、知財ビジネスアカデミーのブランド戦略基礎の講座の第2回目を受講いたしました。
第1回に引き続き、ブランドアイデンティティの策定演習がありましたが、非常に困難を感じました。
ブランドアイデンティティの策定は
ア)コアアイデンティティの考案
・自社の独自性を表現する要素
イ)拡張アイデンティティの考案
・コアアイデンティティに含まれないが補完的なアイデンティティ
ウ)ブランドエッセンスの考案
・コアアイデンティティをまとめた象徴的なフレーズ
・実務的には、広告代理店等にお任せとなる
を考えてゆくことになります。
ところが、自社(もしくはお客さん)のコアアイデンティティは何かと考えてみましたが、なんと何も頭に浮かびません・・・。
つまり、考える取っ掛かりがないと、アイデアが浮かびません。
考える取っ掛かりとしましては、前回ご紹介したブランド資産の評価や便益階層があるのですが、まずこれらを検討する必要があります。
そう考えますと、やはりブランドQFDは有用と思います。
ブランドQFDを使用すれば、コアアイデンティティに関するキーワードは自分の頭で考案せずとも(時間をかけて悩まずとも)、特許情報から多く集まりますので、コアアイデンティティを考える取っ掛かりとできます。
また、他の方の発表を聞いていて少し気になったのが、例えば、自社製品は「面白い」のがコアアイデンティティである、とのような発表がありました。
しかし、競合他社が、より「面白い」製品を製造している場合には、独自性がありませんので、それはもうコアアイデンティティとはなりません。
したがって、コアアイデンティティの策定には競合他社との比較作業が重要となりますが、 ブランドQFDは自社・他社のものを作成して比較できますので、やはり便利です。
ということで、来年はもう少しブランドQFDの研究を進めたいと思います。
2017年11月23日木曜日
2017年11月19日日曜日
弁理士業務のAI化について
先日、以下のような記事を見かました。
「AIで弁理士が失業」に異議 「そんなに単純な仕事じゃない」(記事へのリンクあり)
記事の内容を真剣に読んでおりませんので、コメントは避けたいと思いますが、こういう話というのは実は昔もあったような気がします。
私が生産機械の仕事をし始めた80年代後半ごろは、完全自動化の流行りが終わる頃でした。
工場では人間が沢山働いているようなイメージですが、80年代は完全自動化、無人工場のようなのが優れた工場とされました。
つまり、人間は機械に置き換わり、工場労働者は失業する、ということがまことしやかに言われておりました。
では、そうなったかといえば、全く逆で90年代に入ると、機械の量を減らして、人間が作業をすることが主となりました。
その理由は、少品種大量生産の時代から、多品種少量生産の時代へ変わったからで、多品種少量生産で機械化するのは設備投資が過大となりやすいので、人間に作業させた方が、費用対効果が高いからです。
とはいえ、外国人の方が人件費が安いため、日本に工場を設けるよりは、海外に工場を設けた方がよい、となりました。そうしますと、今度は日本の工場労働者が失業するという話になりました。
今はどうなっているかといえば、外国も人件費が上昇し、日本も少子化によりに人件費が上昇することが見込まれるため、仕方なく機械化が進むということになるのではないでしょうか。
そう考えますと、機械化というのは、単純に進むわけではなく、人件費との兼ね合いで、進んだり、やっぱり人間が作業する、というような感じになります。
AI(AIというよりは「機械学習」「深層学習」といった方が正しいのかもしれませんがAIという用語の方が便利ですので、ここではAIを使います。) も機械化の一種にすぎませんので、費用対効果の観点から導入が進んでゆきます。
したがって、「~の仕事は難易度が高いからAI化できない」というような理由付けは、技術的課題は必ず解決されることは工学的に見て当然のことですので、無意味かと思います・・・。
もっぱら、マーケットとしておいしいかという観点で、AI化が進むのではないでしょうか。
そうしますと、AIの導入が早く進むのは、医療関係、お役所の事務関係となるでしょうか。次に、金融関係、税務会計関係となるでしょうか。
一般法務につきましては、米国のように訴訟社会でしたら、AI化が早期に進むとは思いますは、日本はそこまででもありませんので優先度は低いかと思います。
本題に戻りまして、弁理士の仕事がAI化できるかといえば、これは弁理士の仕事に魅力があるかどうかとなります。魅力があれば、AIを開発して製品化すると儲かりますし、そうでなければ、赤字となりますのでAI化されません。
ということで、この手の話は、「AI化できない」というよりは、弁理士の仕事は魅力的であるので、早期にAI化が進む、とか言っておいた方がかっこいいのではないでしょうか。
「AIで弁理士が失業」に異議 「そんなに単純な仕事じゃない」(記事へのリンクあり)
記事の内容を真剣に読んでおりませんので、コメントは避けたいと思いますが、こういう話というのは実は昔もあったような気がします。
私が生産機械の仕事をし始めた80年代後半ごろは、完全自動化の流行りが終わる頃でした。
工場では人間が沢山働いているようなイメージですが、80年代は完全自動化、無人工場のようなのが優れた工場とされました。
つまり、人間は機械に置き換わり、工場労働者は失業する、ということがまことしやかに言われておりました。
では、そうなったかといえば、全く逆で90年代に入ると、機械の量を減らして、人間が作業をすることが主となりました。
その理由は、少品種大量生産の時代から、多品種少量生産の時代へ変わったからで、多品種少量生産で機械化するのは設備投資が過大となりやすいので、人間に作業させた方が、費用対効果が高いからです。
とはいえ、外国人の方が人件費が安いため、日本に工場を設けるよりは、海外に工場を設けた方がよい、となりました。そうしますと、今度は日本の工場労働者が失業するという話になりました。
今はどうなっているかといえば、外国も人件費が上昇し、日本も少子化によりに人件費が上昇することが見込まれるため、仕方なく機械化が進むということになるのではないでしょうか。
そう考えますと、機械化というのは、単純に進むわけではなく、人件費との兼ね合いで、進んだり、やっぱり人間が作業する、というような感じになります。
AI(AIというよりは「機械学習」「深層学習」といった方が正しいのかもしれませんがAIという用語の方が便利ですので、ここではAIを使います。) も機械化の一種にすぎませんので、費用対効果の観点から導入が進んでゆきます。
したがって、「~の仕事は難易度が高いからAI化できない」というような理由付けは、技術的課題は必ず解決されることは工学的に見て当然のことですので、無意味かと思います・・・。
もっぱら、マーケットとしておいしいかという観点で、AI化が進むのではないでしょうか。
そうしますと、AIの導入が早く進むのは、医療関係、お役所の事務関係となるでしょうか。次に、金融関係、税務会計関係となるでしょうか。
一般法務につきましては、米国のように訴訟社会でしたら、AI化が早期に進むとは思いますは、日本はそこまででもありませんので優先度は低いかと思います。
本題に戻りまして、弁理士の仕事がAI化できるかといえば、これは弁理士の仕事に魅力があるかどうかとなります。魅力があれば、AIを開発して製品化すると儲かりますし、そうでなければ、赤字となりますのでAI化されません。
ということで、この手の話は、「AI化できない」というよりは、弁理士の仕事は魅力的であるので、早期にAI化が進む、とか言っておいた方がかっこいいのではないでしょうか。
登録:
投稿 (Atom)
【PR】“AI、生成AI”による知財業務の効率化、スピード化のセミナーについて(9/27開催)
掲題の件、セミナーの1/4を担当することになりました。私の担当分は、「【第2部】生成AIで革新する特許データ分析」です。URLは以下となります。 AI 生成AI 特許調査 分析 翻訳 技術情報協会はセミナー・出版・通信教育を通じて企業の最前線に立つ研究者、技術者をサポートし社会に...
-
ご無沙汰しております。 最近投稿をさぼっておりますが、これはこのHPのアクセス数がなさ過ぎて、モチベーションが上がらないからです。 1つの記事のアクセス数が5くらいしかありません(1日ではなく、総アクセスで)ので、さすがにひどいと言わざるをえません。 このような状態になったのは、...
-
https://note.com/ip_design へしばらく移転します。
-
東京オリンピックのメインスタジアムの建設費用が高すぎるとして問題となっています。 今の日本であれば3000億円程度であれば、出せない額ではありませんが、世論的には批判の的となっています。 その理由はなぜかといえば、あのヌメッとしたデザインに3000億円の価値はないと日本国...