2019年12月10日火曜日

今後の進め方について

次のテーマは、デザイン思考に資するQFD分析となりますが、これは簡単な話となります。

もともとQFDはニーズシーズマッチング機能がありますので、デザイン思考につかえるのは明白であり、そのような事例も既にあると思います。

では、なぜやらなかったかといえば、デザイン思考自体は何年も前から流行っており、今から始めても後追い感があるからです。(同様の理由でIPランドスケープもやってません。)

では、なぜやるかといえば、今回の知財学会で、最も難易度が高いと思われた、ブランドの分析について、ある程度の道筋がつきましたので、残るはデザインとなったからです。

デザイン分析が可能となりますと、

1、特許情報を用いた技術分析
2.特許情報とレビュー情報を用いたブランド分析
3.特許情報とレビュー情報を用いたデザイン分析

が可能となりますので、特、意、商の知財のすべての分析が可能となります。

そして、QFDは、多数の2元表を組み合わせることが可能ですので、

4.特許情報とレビュー情報を用いた、技術・デザイン・ブランド分析

を1つの表にすることができます。(1つにまとめると逆にわかりにくくなるかもしれませんが・・・。)

そうすると、このブログのタイトル通りの、「知財をデザインする」感がでてまいります。

ということで、4.を最終の目標として作業したいと思います。

2019年12月8日日曜日

ブランド的な商品開発の課題について


学会発表も終わりましたが、発表の主題を、テキストマイニングによるブランドQFDの作成から、ブランド的な商品開発へ変更しておきました。

ブランド的な商品開発を簡単に言えば、自己表現や情緒を充足するよう技術開発をすることとなります。



と、簡単に言いましたが、本当にできるのでしょうか?

このような技術開発をするには、自己表現やら情緒やらを、組織が理解する必要がありますが、日本の企業では、情緒的なことは甘えと捉えられ、うけが良くありません。

自己表現より自己犠牲、情緒より論理、というのが今の労働環境ではないでしょうか。

ということで、ブランド的な商品開発を行うには、自己表現やら情緒やらを受け入れるよう、組織が変わりませんとどうしようもありません。

他の考え方としては、日本企業は技術面で頑張り、自己表現やら情緒やら考えないということもあるかと思います。

ところが、この考えにも落とし穴があり、技術とは論理的思考でどうとでもなりますので、模倣に弱いという欠点があります。

つまり、工学部卒の優秀な人材を集めてお金を投入すれば、どこの国でもそれなりのものができますので、優位性を維持しにくい欠点があります(そのために特許があるのですが・・・)。

一方、自己表現やら情緒やらは心理的なものですので、論理的思考では分析しにくく、模倣されにくいという長所があります。

したがって、ブランドを確立すれば模倣されにくいという長所があります(商標の模倣は発生しますが・・・)。

ということで、このあたりを課題として、今後も考えてゆきたいと思います。

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