2020年6月10日水曜日

今年度の知財学会はZOOM開催

今年度の知財学会はZOOM開催になるとのアナウンスがありました。

そうすると、自宅でいろいろな人からのダメだしに対応しなければならないため、つらいかなぁとも思いますが、きついコメントは、ネットの接続が悪く、聞こえません・・というような振りで誤魔化せるかもしれません・・・。

ネットで会議は最近しばしばやるのですが、ZOOMでプレゼンしたことがないので、どうしようかなーと思いますが、事前にテスト接続もしてくれるようですので、何とかなるとも思います。

それで一般発表の申し込みですが、一応申し込む方向で考えたいと思います。今回のデザインモデルで知財学会ネタは尽きますので、以後知財学会はお休み(最後?)になると思います。

と、思いましたが、知財学会の一般発表には、オーディナリー・プレゼンテーションとインテンシブ・プレゼンテーションの2種類があって、今回申し込むのはオーディナリー・プレゼンテーションとなります。

インテンシブ・プレゼンテーションの方は、「すでに発表者が公表したいくつかの論文に、さらに新たな要素を加えて、発表するものです。」とされます。

そこで来年は去年と今年のテーマを上位概念化(リサイクル?)したテーマとすれば、インテンシブ・プレゼンテーションのネタにできることになります。

もちろんインテンシブ・プレゼンテーションは、ある程度の選考がありますので、誰でも発表できるわけではありません。そういう意味ではダメな可能性が多々あります。

そういう意味でも今年のデザインモデルの方は、資料をしっかりつくらねばと思います。

2020年6月7日日曜日

発明は仮説推論

最近はIPランドスケープ等の特許情報分析の重要性が叫ばれております。

私が面白いと感じるのは、いくら特許情報分析をしても、その分析結果のみでは発明には至らないことです。

特許を綿密に分析しているのに、発明とはならないのは、何故なんでしょうか?

特許を分析して発明になるのでしたら、特許分析業者が大量に発明をして特許出願できるわけですが、そうでもありません。

一般に、分析とは帰納推論といわれます。つまり、様々な多くの事実から何らかの規則を見出す行為となります。

つまり、帰納推論からは発明は生まれないことになります。

では、発明は何から生まれるといえば、これは仮説推論となります。仮説推論とは、何らかの規則から事実を導出する行為です。

そうしますと、IPランドスケープ等の特許情報分析とは、発明を生み出すための仮説推論の材料(すなわち規則)を提供することに意義がある、ということになります。

一般に、仮説推論の信頼度は、帰納推論や演繹推論と比較して、低いとされますので、精度の高い特許情報分析をしても、優れた発明が生まれるわけではないところが難しいところとなります。

デザイン思考では、仮説推論の信頼度の低さを克服するために、プロトタイプを早く作り演繹推論へ持ち込むことが推奨されます。

演繹推論は事実と規則から結論を導く行為です。演繹推論は論証力が強いといわれておりますので、仮説推論の信頼度の低さを補うことができます。

そうしますと、IPランドスケープを一生懸命考えるのも重要ですが、帰納推論→仮説推論→演繹推論という流れを押えることの方が、より重要となるかと思います。

また、発明者は仮説推論という難易度の高い仕事(失敗する可能性の方が高い仕事!)に取り組んでおりますので、このことからも温かい目で見てあげる必要があると思います。

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