最近は、ロシアがウクライナに戦争を仕掛けるか否かに注目しています。
なぜ、ウクライナで戦争が起きるかといえば、これは地政学的に重要な位置だからです。ウクライナの地名を見ますと、クリミア戦争以来からの激戦地が見つかります。
ロシアは10万を超える陸上部隊を国境に集結し、艦船も太平洋艦隊から増派させているようですので、ロシアにしたらもう事実上戦争は開始している状況です。
すなわち、大規模な部隊展開には巨額の国費が投入されていることになりますので、国内の事情(世論など)を考えますと、やっぱり戦争しない、とはならず、投入したお金を回収できる程度の何らかの利益が得られなければ、ウクライナに攻め込むしかないという状況といえます。
戦争が始まったあとの行方については、予想がつきませんが、ウクライナ人に愛国心がある場合には、ゲリラ戦により数か月続き、そうでない場合には数週間でロシアが占領することになるかと思います。
とはいえ、ロシアは勝てばよいのかといえばそうでもありません。占領統治にはお金がかかりますし、傀儡政権をうまく打ち立てられるかもわかりません。さらに、西側諸国からの過酷な経済制裁が待ち受けます。
そうしますと、ロシアはいずれにせよ、じり貧、ということになります。ロシアのGDPは現状、韓国以下ですし、人口減少速度も高いのでじり貧の国ですが、今回の戦争によって、じり貧になる時期が早まるかと思います。
中国に頼る、という考えもありますが、共産主義の国は信用なりませんので、茨の道となります。
それで、話は変わりますが、知財をこのような軍事戦略にあてはめて考える人が散見されますが、もうやめた方がよいかな・・・と思います。
軍事戦略は、地表が有限な資源であることから、奪い合いが避けられない、ことを前提とした考えです。
一方、知財は無限の資源ですので、誰かがAを取っていたら、自社はBを取ればよい、という考えを取れます。ブランドとか、ブルーオーシャン戦略はこういう考えです。
もちろん、実際の戦争のように、知財でもぶつかりあうという作戦も取れますが、消耗が激しいので、今回のロシアのように、勝っても儲からないのではないでしょうか?
繰り返しますが、軍事戦略は奪い合い、が原則ですが、知財は新しいものを作るという考えですので、特に誰からも奪う必要もありません。なので、最近は戦略という言葉は個人的には使用しないようにしております。
ウクライナですが平和裏に解決することを祈っております。