2015年3月10日火曜日

商工会議所の名刺交換会について

3/10に横浜商工会議所の新会員交流会に参加してまいりました。

交流会の前半では商工会議所のレクチャーが行われ、交流会の後半では会員同士の名刺交換が行われるのですが、ここでは少々苦戦して帰ってきました。

名刺交換はビジネスチャンスを広げる目的で行われます。

当社の事業は「知財支援」ですが、あまり知財が関係しないような企業の方には、どうにもピンとこないようで、名刺交換しても話があまり盛り上がらず、少し落ち込みました・・。

横浜商工会議所の会員の業種割合を見ますと、多い順に、建設18.7%、小売16.9%、観光・サービス14.8%、卸・貿易11.2%、機械・金属工業8.9%、情報関連8.0%、・・・となっておりますので、 特許が関係する企業は10%ない、ということになります。

そうすると、やたらめったらに名刺交換をしても、仕事の依頼につながる確率は非常に低いということになります。

もちろん、機械・金属工業系の企業を見つけて名刺交換すればよいのですが、胸の名札から業種を見分けるのは無理でしたので、早々にあきらめました。

一方、税理士や社労士のような、すべての企業にかかわる仕事の場合には、新会員は立ち上げたばかりの企業も多いと思いますので、名刺交換はビジネスチャンスを得る有効な機会となります。

同様に、小売など需要層が広い業種の場合には、 名刺交換は非常に有効と思います。

よく、「魚を釣るには、魚のいる場所で釣れ」といいますが、営業に関しても同様で、知財上の課題を抱えている企業がいる場所で営業をしたほうがよさそうです。

逆に、当社でも需要者を広くできるような商品・サービスを開発できればよいのかと思いましたが、これもまた難しく、新会員になってはみたもの、商工会議所をどう利用していくか悩みどころです。

2015年2月15日日曜日

評価軸について

BABYMETAL(以下、単にBMにします。)というグループが世界的に人気だそうです。

ベイビーメタルではなく、ヘビーメタルに引っかけて、ベビーメタルというそうです。

昨年末のテレビで見たときは、あまり魅力を感じませんでしたが、sonisphereでのライブをyoutubeで見ましたら、一流アーティストのオーラが出ており驚きました。

さて、 BMに関しましてはメタラーからはいろいろな評価がなされているようですが、当初はやはり最低の評価をする人もいたようです。

ネット上で見かけたのは、1stアルバムの評価を100点満点中30点と最低の評価をしたものの、最近は評価が変わり80点としている人です。こういう人は多いのではないかと思います。

同じものに対して評価が時間変化しているところが面白いと感じました。

もともとへヴィーメタルは様式美のようなものが強いのでメタラーの評価は固定的なものが多いと思います。

そういう人がBMを評価すると以下のようなイメージとなると思います。





女性ボーカルですので、パワーに見劣りし、様式的には、白人至上主義が強いジャンルでもありますし、そもそも十代前半の女の子がやる音楽ではありません。演奏については職人が演奏しておりますので、優っている部分も多いかと思います。

このような感じで5段階で評価してゆきますと、全体的な印象では、従来のバンドに対し評価は低い感じとなります。

一方、BMをアイドルとした場合には、以下のイメージかと思います(数値に根拠はありません。あくまでもイメージです・・・。)



さて、メタラーの評価が変化した、というのは、すなわち、メタラーの頭の中に、メタルに対しての新しい評価軸が形成されたのでは、という仮説を立ててみました。

その評価軸は、以下のようにメタルとアイドルを組み合わせたものになります。



新しい評価軸では、従来のバンドはダンスもしませんし、ポップさもあまりありませんので、評価が低くなります。一方BMは、全体的に従来バンドを上回り、評価も高くなります。

このことはいろいろ考えさせるものがあります。

一つ目は、イノベーションは新結合とはいいますが、評価軸の結合でもあるということです。イノベーションは単に物事を組み合わせただけでは生じません。

そこでイノベーションを人々に普及させることが必要となりますが、それには新しい評価軸を構想し、人々の頭に植え付けることがは必要と思います。

ではどうすればよいかというと、よくわかりません・・・が、早くプロトタイプを作って市場に投入し、人々の心理的な影響を考察し、改善してゆくプロセスとなると思います。

新しい評価軸の構築に成功すれば、従来のものの評価は一気に低くなり、ライバル不在の状態となります(このあたりはブルーオーシャン戦略にも通じます)。

二つ目は、新しいものを評価する場合に、既存の評価軸を用いることは危ないということです。

例えば、スマホが登場した際に、携帯電話の評価軸をもって評価すると、電池がもたない、フリーズする、大きく重い、などネガティブな評価ばかりとなり、スマホなどやる必要がないという評価になってしまいます。

実際、日本のメーカーはスマホへの参入が遅れ、取り返しのつかない状態となってしまいました。

そうすると、新しいものを見る場合には、まず、新しい評価軸とは何ぞや、というところから始める必要があると思います。

三つめは、非常にうまくやっていたとしても、評価軸の変化に気がつかないと、相対的な評価が下がってゆくということです。

ガラケーあたりも既存の評価軸を改善する技術開発を行って高度なものとなっておりましたが、スマホの登場によって評価軸が変わり、高度な技術であるにも関わらず製品の競争力が低下してゆきました。

さて、 BMに戻り、5、6万人もの白人のおっさんを前に臆することなくパフォーマンスをしていることに感心しました。

おそらく、日ごろから非常な修練を積んでいるのだと思います。この調子で頑張ってほしいと思います。

2015年2月8日日曜日

円安と円高について

昨年末、気分転換に数日沖縄へ行ってきました。


(写真は勝連城です。)

沖縄へは毎年年末に行っているのですが、今年は外国人観光客が非常に多いと感じました。

私は主に路線バスを利用して移動します。北部の方のバスは、運転手と私だけ乗っているという状況が従来なのですが、今年は中国人(台湾人)でいっぱいということもありました。

また、基地で働く米国人はクリスマス休暇で本国へ帰還してしまうのが従来なのですが、今年は家族連れで観光している姿が多く見受けられました。

そんな感じですので、今年の沖縄は例年に比べて活気があり、円安の効果を実感しました。

思えば、ここ何年かは大変な円高の時代でした。

円高になりますと、日本のものや、サービスの相対価値が上昇しますので、平均的な労働者の給料も相対的に高くなって競争力を失い、仕事が海外に逃げてゆきます。

したがって、日本国内に仕事がなくなり、一般的な労働者は失業のリスクが高まります。

ただし、資産のある人や、一定の収入が確保されている人(公務員、年金生活者)については、相対的な資産価値や収入が上昇しますので、よい生活ができます。

一方、円安になりますと、日本の物、サービスの相対価値が低下しますので、日本人の給料が相対的に安くなり競争力が向上し、日本国内に仕事が戻ってきます。

ただし、円の価値は低下しますので、働いて収入を得ても、あまり豊かにはなりません。

結局どちらが良いかといえば、私のような国際競争力のない普通の労働者には、円安の方が給料は安いものの、失業のリスクが低くなる点で有利かと思います。

とはいえ、理想としては、仕事のスキルを高め、国際競争力のある人材となり、資産を蓄積することが、円安、円高にかかわらずいい生活ができますので目指すところになりますが・・・。


さて、今年はさらに円安になるのでしょうか。それとも円高に戻るのでしょうか。

2015年1月25日日曜日

ブランドの強弱について

私は味付け海苔が好きで、よくスーパーに買いにゆきます。

スーパーの陳列棚には、PBの海苔と国産メーカーの海苔が並んでいるのですが、PBは韓国産海苔とパッケージに表記され、国産メーカーは有明海苔と表記されています。

売れ行きを見ていると、需要者は国産を好みますので、やはり有明海苔が売れており、韓国産は売れ残り気味です。

ところが、最近PBのパッケージが変更されているのに気づきました。前面には「日高昆布で味付けした」と大きく書かれており、原産地については製造欄に「韓国」と小さく書かれているのみです。

日高昆布はブランドとして認知されていますので、国産でないことによるブランドの弱さを日高昆布で補完しているのか、と感心しました。

こういう、1つの製品に複数のブランドを付すことは、他の製品でも行われており、有名なところでは、「インテルインサイド」があります。

従来のパソコンは、NEC、富士通、日立、東芝のようなブランドが付されており、このブランドを需要者が認識してパソコンを買っていました。

つまり、最終組立・販売を行うメーカーのブランドに業務上の信用が蓄積して、ブランドとしての価値が生まれることになります。

一方、MPUのような部品に関しては、マニアは認識できますが、一般の需要者は会社名も知らず、ブランドとしての価値はあまりありません。

ところが、ある時期から「インテルインサイド」のブランドがパソコンに付されるようになり、同時に、インテルのMPUのCMも始まりました。

このようにプロモーションに費用をかけると、需要者もMPUのブランドとしてインテルを認識するようになり、ブランド価値も高まります。

一般に、自社製品に他社のブランドが使用されるのは、ただ乗りされてる感もあり、好ましくはありません。

しかし、例えば、プロモーション費用を一部負担する場合や、複数のブランドを組み合わせることによるブランド価値の補完効果が見込まれる場合には、そのようなブランドの使用法もあると思います。

とはいえ、問題が無いわけでもありません。インテルのMPUの場合には、当初はパソコンメーカーのブランドの方が需要者に訴求するものでした。

しかし、多くのパソコンにインテルの商標が付され、インテル単体のテレビCMもなされる状況になると、次第に需要者はインテルのブランドを識別してパソコンを購入するようになります。

極端にいえば、よく知らない国のよく知らないメーカーのパソコンでも、インテルの商標が付されていればいいや、ということになります。

そうすると、インテルの商標が付されている安いパソコンに需要者が流れるようになり、日本のパソコンは一気に売れなくなることになります。

そう考えると、自社製品に他社の商標を付することは、主従が逆転することに繋がる可能性があり、リスクが高いといえます。

さて、味付け海苔の方ですが、日高昆布の表記をしても、やはり売れ残りがちのようです。

やはり、最近の消費者は原産地を厳しくチェックしますし、味付け海苔の品質を決定するのは、出汁ではなく、海苔本体ですので、日高昆布の効果もあまりないということになるのでしょうか。

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