2019年6月22日土曜日

キャッチコピー再び(完)

弁理士制度120周年のキャッチコピーが先日決定したと発表がありました。

採用作品は、「知財を支えて120年」です。

残念ながら、私の作品は選に漏れました。

募集要項に定められた、キャッチコピーに要求される要件としては、「使用可能性(他者権利を侵害しない)」、「弁理士象徴性(業務をイメージできる)」、「120年の象徴性」、及び、「一般への認知性(一般人に理解できる言葉の使用)」の4要件がありました。

「使用可能性」については、類似の商標は登録されておりませんので、問題ないようです。

「弁理士象徴性」については、正直なところどうなのかな、と感じます。

知財(制度?)を支えているのは、発明者であり、特許庁、裁判所、企業、弁護士・・・等の方も制度を支えております。弁理士のみが支えているような印象だと誤解が生じるかもしれません。

「120年の象徴性」については「120年」という年数が入っておりますので、大丈夫です。

「一般への認知性」については、知財を支えるとはどういうことなのか、イメージしにくいかもしれません。

ブランドエッセンスの面から、必要な要件としては、「理解性(一般人に理解できること)」と「許容性(炎上しないこと)」がありました。

「理解性」については、 知財を支えるとはどういうことなのか、というところがイメージしにくいかもしれません。

「許容性」については、発明者、特許庁、裁判所、企業、弁護士・・・等の中に、ちょっとイラっとする人がいるかもしれません。

というところで、採用作品は、個人的には、弁理士の仕事をうまく象徴していないのかな、と思います。 しかし、炎上はしませんので、無難というところでしょうか。

私が応募した作品は、「アイデアを綴って120年」でした。これは、明細書を書くという仕事を抽象化したものです。

この案の欠点は、意匠・商標の仕事をカバーしていないことです。

ですので、審査段階で意匠・商標系の方からクレームがつくなどして炎上し、不採用となったのかもしれません。

しかし、審査段階で炎上した方が、世に出てから炎上するよりましですので、しょうがないかと思います。以上、負け惜しみでした。

2019年6月17日月曜日

テーマについて

学会発表するとした場合のテーマですが、「QFD」とするか「ブランドQFD」とするか考えています。

「QFD」の場合には、「ニーズ」と「シーズ」の関係を見ますので、デザイン思考と共通点があり、話としては分かりやすいのがメリットです。ただし、その分、やっててつまらないというデメリットがあります。

 「ブランドQFD」の場合には、「ベネフィット」と「属性」の関係を見ますので、話としては分かりにくいというか、正直私も専門外で完全には理解しておりませんので、細かいつっこみがありますと答えられないというデメリットがあります。ただし、変わった分析となりますので、面白いというメリットがあります。

今回はわかりやすさを重視して、通常の「QFD」としようかと思います。

進め方ですが、QFDをつくるだけではつまらないので、もう少しなにかしようと思います。今考えているのは以下の手順です。

1.テキストマイニングQFDにより、ニーズ・シーズ分析をする。
以前書いたブランドQFD論文のような感じで、QFDを作成し、技術開発方針を決定する。

2. テキストマイニングを用いた新規発明創出
開発方針に基づいて新規発明を創出します。発明発想手法としては、TRIZなどいろいろあり、なんでもよいのですが、それでは面白くないため、せっかくテキストマイニングしているのですから、ここでは、テキストマイニングを利用した発明創出法を無理やり考えます。

3.特許出願、権利化
アイデアを考えるだけではつまらないので、実際に出願して、権利化します。個人で出願する場合には、権利化費用が安く済みますので、これを利用します。

4.アンケート実施
上記分析手法と特許公報を、当該分野に関連する企業に送り、有用性に関するアンケートを行います。

知財学会までには、せいぜい1.2あたりまでしかできないと思いますので、 残りはまとめて、後日どこかに投稿する感じとなります。こんな感じでどうでしょうか。

2019年6月8日土曜日

知財学会へのエントリーについて

パテント誌にテキストマイニングを使った特許マップの論文を掲載いただいたことを、何回か書きましたが、本来のテーマは「テキストマイニングを使用したブランドQFDの作成方法」でした。

しかし、このテーマですと、世間一般にはなんだかよくわからないテーマとなり、投稿してもリジェクトされる可能性がありましたので、パテント誌になじむテーマに変更したものです。

それでは、 「テキストマイニングを使用したブランドQFDの作成方法」についてまとめているかといえば、全く着手しておりません。

というのは、これをまとめたところで売上にはなりませんし、また、期限もありませんので、だらだらと放置しているのが現状です。

とはいえ、このままではせっかくのアイデアが日の目をみないことにもなりますので、例えば、知財学会の発表会にエントリーして、強制的な期限を設けることにより、いやいやながらまとめるモチベーションを得ようかとも思います。

今年の知財学会の学術研究発表会は12月にあり、ちょうど今がエントリー期間となります(6/30まで)。場所は東工大となります。

発表分野は、以下となります。

・知財制度論
・著作権、コンテンツマネジメント
・知財に関する国際問題
・先端技術・国際標準
・知財人材育成、知財教育
・知財経営
・ブランド、デザイン
・知財の実証分析
・その他
・学生発表

昔は、特許情報分析活用なんたら、という分野があったと思いますが、今は消滅したようです。

私も昔学会発表を見たことがありますが、 特許情報分析活用では、特定企業の方が連続発表して特定のセッションを独占し、発表内容も自社製品の紹介であり、学会発表というよりは、自社製品プレゼンという感じのものもありました。

要は、知財学会を自社製品の広告・宣伝の場として利用しているのが見受けられました。そういうことがなくなった要因の一つと勝手に思ってしまいますが、たぶん、単に発表者が減ったとかの理由と思います。

自分が発表する場合には、「ブランド・デザイン」か「その他」となると思います。

実は、何年か前「ブランド」の発表分野で「ブランドQFD」について発表したのですが、とても受けがよくありませんでした。

というのは「ブランド」といいつつも中身は「商標(法)」であり、私の前後の発表者も商標権侵害訴訟や商標管理の発表内容であり、見に来る方も「商標」に関する発表を期待しているようでした。

そのような中で、「ブランドQFD」の発表をしても、「QFDってなに?」や「商標の話はどこに出てくるの?」、「ブランドなのに何で特許の話が出てくるの?」という反応しかなく、場違い感がありました。

今回の「ブランド・デザイン」も事実上「商標(法)・意匠(法)」ということになりますと、場違い感が出てしまいますので、あえて「その他」でエントリーすることも考えられるかと思います。

しかし、発表すること自体は、目的ではありませんので、どうでも良いのかもしれません。

とはいえ、こういう発表資料をつくるというのも、非常に負荷がかかりますので、仕事が暇でないとなかなか時間が取れません。仕事の状況も勘案して、6/30までにどうするか考えたいと思います。

2019年6月1日土曜日

テキストマイニングを使用したパテントマップについて

パテント誌に「テキストマイニングを使用したパテントパップ作成法」を載せていただいた訳ですが、実のところ、作成時間があまりなかったので、最低限の内容となっております。

本当は、もう少し事例づくりをする必要があるのですが、もはや私の力のみでは無理ですので、ご興味のある方は、是非事例づくりに挑戦してみてください。(よい事例ができましたら教えてください。)

事例がたまりましたら、発明推進協会に掛け合って、「誰でもできる!テキストマイニングを使った特許分析」 的な本を一緒にだしましょう。

あと、一般的なテキストマイニングを使用した多数の論文がありますので、それらを読んで、特許分析に流用できるような分析手法がないか、調べてみるのも面白いと思います。

テキストマイニングの技術は日進月歩ですので、実務に耐えられる手法がそろそろ出てくるのではないでしょうか。

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