2019年8月3日土曜日

学会の件



6月末に12月の知財学会の発表会にエントリーしました。エントリー内容は以下のような感じです。



発表題名★

テキストマイニングを使用したブランドQFDの作成



発表要旨★

近年、ブランドを意識した製品開発が求められている。ブランドの全体像を把握する手法にブランドQFDがある。ブランドQFDとは、ブランド・プロポジションを可視化する方法論である。ブランドQFDの作成は、アンケート等に基づいて人手にて行われてきたが、作成に工数がかかる課題がある。一方、コンピュータにより、文章を定量的に分析する手法としてテキストマイニングがある。本研究では、テキストマイニングを使用してブランドQFDの作成を試みる。さらに、作成したブランドQFDを用いて製品開発方針の策定を試みる。


となります。発表可否は8月中に事務局から連絡がある予定ですが、たぶん「否」はないのではないか・・・と思います。

今回の発表には、共同発表者の方を1名お願いしました。

https://system.jpaa.or.jp/patent/viewPdf/3246 をばらまきまして、反応があった人を誘いました。

共同発表者をお願いした趣旨としては

・ブランドQFDの作成がとてもに簡単になった
作り方が難しいと簡単に共同作業をお願いするわけにもいきませんが、お金もかけずに簡単に作れるようになったので頼みやすくなりました。

・炎上の防止
一人でまとめますと、思わぬ炎上が生じる場合がありますので、冷めた目で見ていただける人が必要です。

・新しいアイデアを得る
いろんな人が関わりますと、アイデアがまじりあい、思わぬブレイクスルーが生じる場合がありますので、そういうことも期待できます。

テーマは、今まで紙おむつをやっていたので、違うテーマ(掃除機など)にしようと思いましたが、共同発表者の要望で「紙おむつ」のままとなりました。

私が「P&G」のブランドQFDを作成して、共同発表者が「ネピア?」のブランドQFDを作成するという分担にして、両ブランドQFDに何か相違があれば、その要因を分析するような感じで進めようと考えております。

作業予定としては
7月:データ収集
8月:コーディング
9月:ブランドQFD完成
10月:まとめ

となりますが、進んでおりません。

実のところデータ収集からブランドQFDの完成までは1日あればできるのですが、単に、やる気ありません。

これでは、夏休みの宿題を期限ぎりぎりになって処理し始める子供と変わりません。

ということで、今週末はコーディングの検討をしようと思います。

2019年7月31日水曜日

構成はパクれないが、課題はパクれる件

ライバル企業が良い製品を出しておりますと、分析して自社製品の改良に使いたくもなります。

しかし、ライバル製品の構造を分析して、良いところをそのまま自社製品に取り入れますと、いわゆるパクリ製品のような感じとなります。

当然、そのような構成には何らかの知財権が存在すると思いますので、パクることは道義上の問題のみならず、知財権上の問題が生じる可能性があります。

そうしますと、ライバル社の製品を分析することはよいのですが、よいところがわかった場合にどうしようという問題があります。

例えば、弁理士にお願いして、鑑定をしてもらい、技術的範囲に属さない程度に構成要件を改変する、類似の範囲に入らないように外観を変更する、というのが一つの進め方となります。

そう考えますと、製品の構成を真似することに着目しますと、窮屈な製品開発が求められることになります。開発する方としては楽しくありません(逆に制約がある方が楽しいと思う人もいるかもしれませんが・・・)。

ここで考えたいのが、製品構造とはいわゆる解決手段であり、解決手段には対応する「課題」というものがあるということです。そして、他社が感じている「課題」を真似することは何の問題もないということです。

「課題」に対する「解決手段」というのは無限のバリエーションがありますので、製品開発の自由度は高まります。自社のオリジナリティーのある製品も開発できますので、開発する方としても楽しいかと思います。

ということで、他社製品に注目する場合には、製品の構造に着目するだけではなく、その背景となる他社が感じている「課題」にも着目してみてはいかがでしょうか。

2019年7月20日土曜日

IPランドスケープに興味が持てない理由

IPランドスケープは、関連書籍等も出版され、盛り上がりを見せておりますが、いまいち興味が持てておりません。

研修にハズレてなかなか知識を得られないのもありますが、そもそも以下の疑問があるからです。

1.情報が古いのではないか?

特許出願は、基本的に出願から1年6月で公開されます。つまり、特許情報は、最新でも1年6月前の情報となります。

技術分野にもよりますが、技術革新の速い分野では、特許情報は古い情報となります。このような古い情報を用いて分析しても、使える結果が得られるかどうかわかりません。

過去の分析には有用と思います(インテルが90年代に成功した理由の分析など)が、未来がどうなるかという分析には適さないと思います。

2.顧客ニーズがわからないのではないか?

特許情報は技術情報のみが含まれますので、顧客ニーズ等の情報をとることができません。

近年、デザイン思考等の考え方により顧客ニーズの重要性が増しておりますが、特許情報のみの分析からは、顧客ニーズの観点が抜け落ちてしまいます。

3.そもそも競合分析に興味がない

特許情報からは、競合の情報が取れることが大きなメリットとなりますが、そもそも、競合がいるという点で、ビジネスとしては難しい状況になっている可能性があります。

ブルーオーシャン戦略ではないですが、競合不在となるようなビジネスに持ってゆくことが近年の方向とされておりますので、そのような企業には、競合分析は不要となります。

もちろん、競合不在とするには、競合分析が必要ですので、まったく意味がない訳でもありませんが、競合を分析するよりは、顧客ニーズの分析に労力をかけた方が良い結果が得られるのではないでしょうか。




結局のところ、特許情報は、技術データベースとしては優秀ですので、技術分析に使用するのはよいですが、それ以上の情報を引き出そうと努力するのは、難しいかと感じております。

なお、IPランドスケープに関する知識は十分でありませんので、上記考えには誤りがあるかもしれませんし、すでに上記欠点を補う手法が開発されているかもしれません。

2019年7月18日木曜日

自分でする特許出願-オンライン出願環境整備-

だいぶ間が空きましたが、マイナンバーカードとカードリーダーを入手しましたので、オンライン出願の環境を整えようと思います。

どうすればよいかというと、
電子出願サポートサイト
 http://www.pcinfo.jpo.go.jp/site/
から、インターネット出願ソフトをダウンロードすればよいだけです。

ダウンロードの方法やソフトの使用法につきましては、上記サイトを読んでいただければわかると思います。

最近の特許庁はユーザーフレンドリーですので、電子出願したことがない方でも、上記サイトは出願できるように、やさしく親切に書いてありますので、大丈夫と思います。

私も家の安いパソコンにダウンロードしてみましたが、特に問題なく起動できました。

次回は、審査請求と、早期審査の手続きをしたいと思います。

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  https://note.com/ip_design  へしばらく移転します。