弁理士制度120周年のキャッチコピーが先日決定したと発表がありました。
採用作品は、「知財を支えて120年」です。
残念ながら、私の作品は選に漏れました。
募集要項に定められた、キャッチコピーに要求される要件としては、「使用可能性(他者権利を侵害しない)」、「弁理士象徴性(業務をイメージできる)」、「120年の象徴性」、及び、「一般への認知性(一般人に理解できる言葉の使用)」の4要件がありました。
「使用可能性」については、類似の商標は登録されておりませんので、問題ないようです。
「弁理士象徴性」については、正直なところどうなのかな、と感じます。
知財(制度?)を支えているのは、発明者であり、特許庁、裁判所、企業、弁護士・・・等の方も制度を支えております。弁理士のみが支えているような印象だと誤解が生じるかもしれません。
「120年の象徴性」については「120年」という年数が入っておりますので、大丈夫です。
「一般への認知性」については、知財を支えるとはどういうことなのか、イメージしにくいかもしれません。
ブランドエッセンスの面から、必要な要件としては、「理解性(一般人に理解できること)」と「許容性(炎上しないこと)」がありました。
「理解性」については、 知財を支えるとはどういうことなのか、というところがイメージしにくいかもしれません。
「許容性」については、発明者、特許庁、裁判所、企業、弁護士・・・等の中に、ちょっとイラっとする人がいるかもしれません。
というところで、採用作品は、個人的には、弁理士の仕事をうまく象徴していないのかな、と思います。 しかし、炎上はしませんので、無難というところでしょうか。
私が応募した作品は、「アイデアを綴って120年」でした。これは、明細書を書くという仕事を抽象化したものです。
この案の欠点は、意匠・商標の仕事をカバーしていないことです。
ですので、審査段階で意匠・商標系の方からクレームがつくなどして炎上し、不採用となったのかもしれません。
しかし、審査段階で炎上した方が、世に出てから炎上するよりましですので、しょうがないかと思います。以上、負け惜しみでした。