本日は、知的財産権制度説明会というものに参加してまいりました。講義の題目は「特許審査基準」と「意匠審査基準」でした。
特に、特許審査基準は2015年10月1日に改定されたばかりですので、何か新しい話が聞けるのではと思いました。
結果的には、特に目新しい話はありませんでした。しかし、これはこれでよいことです。
この手の説明会は新しい知識を仕入れるというより、自分の知識に穴がないか、認識に誤りがないかを確認する意味が大きいです。
特に、審査基準に関する認識が誤っていた場合には、大きな手続き上のミスにつながり、お客さんに回復不能な損害を与えることになります。
説明会の内容がすんなり入ってくるということは、実務上の勘が鈍っていないといえますので、しばらくは、弁理士としての仕事を無難にすることができそうです。
逆に、審査基準説明会の内容がよくわからなくなって来たら、この仕事をやめる時期が来た、すなわち引退の時期と思います。
さて、上で申し上げましたように、特許の審査基準は2015年10月1日に改定されました。
改定の考え方としては、簡潔・明瞭化、事例・裁判例の充実、英語に翻訳できる日本語を使用(今の記載では外国人に説明するのがしんどいですし)・・・、というようなコンセプトのようで、従前の780ページから、約500ページへとボリュームが減らされました。
単純な私は読む量が減ると思って喜んだのですが、ぬか喜びでした・・・。
審査基準は確かに簡略化されましたが、やはり、簡略化しにくい部分もありますので、それらは、「新・審査ハンドブック」に移動したようです(すいません、私はまだ読めていません)。
新・審査ハンドブックは、従前の140ページから2000ページ!へと大ボリュームアップされました。
したがって、今後は基本的なところは「審査基準」でおさえて、よりつっこんだところは、「審査ハンドブック」を参照して実務をこなす必要がありそうです。