確かにそうなのかもしれませんが、少々違和感がありました。まあ、話半分なのかもしれませんが。
ということで、私なりに弁護士のマーケティングを考えてみました(弁護士ではありませんが・・・。)
マーケティングといえば、いろいろなフレームワークがありますが、有名なのが4Pです。
4Pとは、製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、
ます、製品(Product)ですが、弁護士の業務は民事、刑事、渉外等の法律事務ですので、業務自体で差別化することはできません。
ただし、レベルの高い仕事をすることにより、質で差別化することは可能です。
したがって、製品(Product)の面からは、実務をこなし、裁判例を研究するなどして実務能力を向上することがマーケティング的には有効と思います。
次に、価格(Price)ですが、手数料を安くすれば差別化することは可能です。
しかし、ここで考えなければならないのは、弁護士はプロフェッショナルであるということです。
波頭亮さんの「プロフェッショナル原論」という本には、「プロは値引きをしない」とありますので、これはなし、ということになります。(詳しくはこの本を読んでください。とてもよい本です。)
流通(Place)につきましては、なかなかピンときませんが、例えば、人が集まるいろいろなところ(商工会、異業種交流会、同窓会、・・・)に顔を出して活動し、名前を売る活動をすることにより、仕事の紹介が得られるかもしれません。
波頭亮さんの「プロフェッショナル原論」という本には「プロフェッショナルの仕事はクライアントの依頼があって初めて発生するものなのである。つまり自ら売り込んだり営業活動を行ってはならない」との記載があります。
したがって、プロモーション(Promotion)もなし、ということになります。
そうすると、4Pから考える弁護士のマーケティングとは、実務能力を高め、いろいろなところに顔を出す、ということになります。
しかしこのようなことは、当たり前のことで、わざわざコトラーを持ち出す必要もありません。
先ほどのツィートは、通常のビジネスには当てはまりますが、弁護士というプロフェッショナルの特性を知らないで、つぶやいたのかもしれません。
ということで、コトラーを読む暇があるのなら、判例の研究でもしたほうが、マーケティング的には正しいということになります。