昨年末のニュースにありましたが、松原みきさんの「真夜中のドア」という曲が、spotifyのグローバルバイラルチャートで15日間くらい1位となっているようです(ちなみにspotifyがどういうものか知りません・・)。
今回、世界で聞かれることになったきっかけはTikTokで多くの人が使ったからのようです(ちなみにTikTokがどういうものか知りません・・).
この曲は1979年の確か11月ごろに発売された曲と思います。いわゆるベストテン番組では見かけることは少なかったと記憶しますが、ニューミュージックチャートでは3位くらいには入りましたので、ラジオではよくかかっておりました。
1990年ごろ、レコード会社の友人が、女性ボーカルの研究をするから何曲か教えてくれと依頼がありましたので、何曲か紹介した曲の中にこの曲がありました。
友人はこの曲が一番気に入ったようで、AORのようだ、ストリングスが綺麗、といっておりました(その後、この曲に寄せた曲が作られたかは、ここではいいません。)
残念なことに2004年に松原みきさんはがんのため亡くなりましたが、当時の2ちゃんねるの芸スポにスレが立って、多くの人がその死を惜しんでおりました。
当時は2スレッドの制限がありましたが、荒らされることもなく短時間で2スレッドは消化され、「真夜中のドア」が多くの日本人の記憶にあることが再確認できました。
歌手の方がなくなると、その曲も時間とともに忘れられてしまうのがつらいところですが、そうはなりませんでした。
2007、8年ごろYoutubeにアップされた「真夜中のドア」は5~10年かけて1000万回再生を超え、そのコメント欄はほぼ外国からのコメントでした(ちなみにこの動画は著作権者の申し立てにより消されました)
なぜ、この曲を外国の人が知ったかといえば、vaporwaveやフューチャーファンクで使われたことが発端となったようです(ちなみにvaporwaveがどういうものか知りません・・).
この曲が外国の方にうけいられた要因を分析するのも野暮と思いますが、その理由には、松原みきさんはデビュー前に米軍キャンプを回ってジャズを歌っていた方ですので、外国人の心に訴える歌唱テクニックがあったと思っております。
前置きが長くなりましたが、音楽のような著作物は時間の経過による陳腐化がない場合があることが今回の件で再確認できました。著作物の時間の経過による陳腐化が少ない理由としては、著作物は人間の情緒に訴えるものであるからと思います。
私が専門とする工学につきましては、時間とともに陳腐化する傾向があり、機械は陳腐化のスピードは遅い方ですが、情報通信などは数年で古い技術となったります。40年前の技術を今使えるかといえば、使うことはないと思います。
とはいえ、この技術の陳腐化というものは、今後やっかいな問題となると思います。SDGsが最近もてはやされておりますが、これによると製品の使い捨てなどもってのほかとなります。
したがって、製品については、今後長寿命化させる必要がでてまいると思います。家であれば最低100年、自動車は50年、その他の電気製品も数10年は修理しながら使い続けることが必要となるのではないでしょうか 。
ただし、製品の性能を技術にふってしまいますと、製品寿命が来る前に陳腐化し、捨てたくなってしまいます。
そうしますと、製品の長寿命化をはかるためには、陳腐化しにくい性能を加えてあげる必要があると思います。その一つに情緒的性能があるのではないでしょうか。
情緒的性能とは、人間の五感を通して人間の心理に影響を与える性能となると思います。具体的にはどうかといえば、私にもわかりませんので、今後研究してゆきたいと思います。