2025年1月18日土曜日

重要なのはIPづくり ~テレビ局の失敗から学ぶ、私たちの働き方~

最近、YouTubeである方の発言が面白かったので、みなさんと考えたいことがあります。その方が指摘していたのは、「今のテレビってバラエティばっかりで、IP(知的財産のこと)づくりができてないよね」ということ。

なるほど、確かに!と思いました。例えば、ドラマは一回作れば、再放送したり、映画化したり、続編を作ったり。いろんな形で活用できますよね。でも、バラエティって放送したらそれっきり。いわば"使い切り"なんです。

テレビ局さんも分かってるんでしょうけど、最近はテレビ離れもあって、お金のかかるドラマを作る余裕がない。だから低予算のバラエティに頼らざるを得ない。でもそれが、さらに視聴者離れを招いて...という悪循環に陥っているみたいです。

ここで「それって、私たちにも当てはまるんじゃない?」と気づきました。

私たちビジネスパーソンも、毎日バリバリ働いています。でも、その仕事って「フロー」の仕事、つまり"その場限り"になってないでしょうか?漫然と仕事をこなしているだけだと、10年20年働いても、手元に残るものが意外と少なかったりするんですよね。

だから私は、この10年くらい、意識的に「ストック」を作ることを心がけてきました。具体的には、仕事で得た知見を論文にまとめて発表するようにしています。

最初は「こんなの、誰が読むんだろう...」って思ってました。でも、続けているうちに少しずつ変化が。去年なんか、知財フェアで会った人や、マーケティング学会の授賞式で出会った方、それに知財学会やセミナーで声をかけていただいて。「論文読ませてもらってます」って言われることが増えてきたんです。

正直、すごく嬉しかった!地道にやってきたことが、少しずつ実を結んでいるんだなって。

みなさんも、日々の仕事の中で「これ、形に残せるかも?」というものがあるはずです。例えば:

  • 仕事のコツやノウハウをまとめる
  • 得意分野について記事を書く
  • 業務改善の仕組みを考える
  • ブログやSNSで専門的な情報を発信する

なんでもいいんです。大事なのは、今やっている仕事の中から「残せるもの」を意識的に見つけていくこと。それが、あなた自身の"IP"になっていくんです。

実は私、IPづくりの大切さに気づいたのは、ある本がきっかけでした。今でも時々読み返す大事な本です。よかったら、みなさんも読んでみてください:

『知ってなアカン!知的資産活用術』 https://amzn.asia/d/1xkkX2g

みなさんも、明日から少しずつでいいので、自分なりのIPづくりを始めてみませんか?きっと、数年後の自分に「やっておいてよかった!」って思ってもらえると信じています。

2025年1月3日金曜日

生成AIが示唆する知財業界の悲しい未来

2025年になりました!本年もよろしくお願いいたします!ということで、元気よく始めましたが、これからは暗い話題です。

先日、X上で、仕事がなくなった翻訳者の方のツィートが話題になってました(リンクは貼りませんが、検索すればすぐ出てくると思います。)

内容としては、生成AIが翻訳してしまうので、翻訳の仕事がなくなった、という話となります。

翻訳の仕事がなくなることは予期されていましたので、驚きはありませんが、いよいよこのような事態が現実化してきたと感じました。

知財業務が生成AIに置き換わり始めるのが2025年となるかと思います。以下は、私の悲観的な予想となりますので、当たらないかもしれませんし、当たらないでほしくもあります。

予想1:明細書作成業務

まず、生成AIに置き換わる可能性があるのが明細書作成業務となります。生成AIが生成する明細書は、現状大したことはありませんが、生成AIの能力の急速な発展を鑑みますと、そろそろ今年あたりから生成AIに置き換わり始めるのではないかと思います。

おそらく、明細書作成AI的なものが大企業を中心に普及を始めるのではないかと思います。そうしますと、明細書につきましては大企業を中心に内製化が進み、特許事務所へ依頼する件数が激減するのではないかと思います。

予想2:特許分析業務

特許分析業務も生成AIに置き換えが進むと思います。もともと分析自体はコンピュータが得意なところではありますが、それに生成AIの解釈能力が加わりますので、人間が太刀打ちできるところはまったくありません。

そうしますと、特許分析業務も大企業の内製化が進み、特許分析業者への依頼も激減するとと思います。

つまり、翻訳業界と同じように、明細書作成や特許分析をやっている人の仕事はなくなるのが2025年以降の宿命という悲しい未来がやってきます。

それでは、どうすればよいかも考えてみました。

1.若い人(20~30歳代)

若い人につきましては、まず、知財業界からの脱出を検討すべきと思います。若い人は転身が容易ですので、生成AIの影響が少ない業界へ転身するのがよいと思います。

具体的には、どんな仕事かといわれると困るのですが(知っていたら、私も転職します)、少なくとも生成AIに置き換わる可能性がある仕事は選ばないのがよいと思います。

2.中堅(30~40歳代)

中堅どころは、他の収入源の確保を考えるべきと思います。明細書作成や特許分析の売り上げが激減すると思いますので、他の収入源を確保して、収入の低下を補完するのがよいと思います。

具体的には、どんな収入源かといわれると困るのですが(知っていたら、私もやります)、今の仕事と相乗効果がある仕事や、逆にまったく関係ない仕事を副業的にするなどの対応が必要と思います。

場合によっては、新たなスキルを得るために、大学院へ通ったり、資格を取るなどのリスキリングが必要となると思います。

3.お年寄り(50歳以上)

50歳以上は、転職もリスキリングも容易でないので、残存者利益を狙うことになるかと思います。明細書の仕事が激減するといっても、まったくなくなるわけでもないので、少なくなった仕事を拾って生き延びることが考えられます。

ただし、売り上げは低下すると思いますので、固定費の削減等、売り上げが低下しても生き延びられる対策が必要となると思います。

しかし、知財業界の悲しい未来というタイトルにしましたが、知財業界自体は生成AIの活用により大きくレベルアップしますので、悲しいのは生成AIに置き換えられる実務者のみで、業界自体は発展するということになります。

私も、弁理士を廃業することを含めて、いろいろ考えております。まあ、人手不足で仕事は選ばなければあるようですので、深刻に考えず、どうにかなるという楽観的な考えでいたいとは思います。

2024年9月26日木曜日

12月に生成AIセミナーをやります!

12月に生成AIセミナーをやる予定です。日程が確定しましたら、また、報告します。

今回は初の単独開催となりますので、若干不安があります・・・。

申し込みが少ない場合には、開催中止となりますので、宣伝とかも考えないといけないと思います。

内容としては、私が有する現時点での生成AI使用テクニックをすべて公開するような内容となります。出し惜しみすると人が集まらないような気もしますので。

今は企画案を考えています。

12月のセミナーの内容は、早々にまとめて、来年の前半にkindleで出版したいと考えてます。一つのコンテンツで二毛作ができますので、コンテンツ作成の工数を回収しやすくしたいと思います。

12月は知財学会での発表もあります。今回の発表は、インテンシブセッションで40分の発表となります。こちらの資料作成は10月から始めようと思います。

発表の題目は「生成AIを用いた多空間デザインモデルの構築とアイデア創出プロセスの効率化」です。内容につきましては、非常に面白いので、ぜひ知財学会に参加して、聞きにきてください!

この内容は論文にまとめまして、パテント誌に投稿する予定です。うまくゆけば、来年後半にパテント誌に掲載されるかもしれません(査読を通過すればの話ですが・・・)。

2024年8月24日土曜日

総page view数が20万を超えました。

右のpage viewの数字を見ますと、本ブログの総ページビューが20万をこえておりました。した。

ただし、page viewの折れ線グラフをみるとわかりますが、botのようなものが定期的にアクセスしているのみで、人間のアクセスはほぼないと思います。

したがって、相変わらずの過疎状態で、このようなことからブログを更新する意欲もわきません・・・。

このブログは2011年に開設したものですが、アクセス数のグラフを見てみますと以下のようになります。



2020年がアクセスのピークで以降過疎化が進んでいることがわかります。これは、2020年以降、googleの検索に個人ブログがヒットしづらくなったからと考えてます(よくわかりませんが)。

ブログの開設の趣旨は、2011年に知財デザインという会社を作りましたので、その宣伝用ということで開設しましたが、効果はほぼありませんでした・・・。

今も閉鎖せず続けている理由の一つが、「知財をデザインする」というフレーズの先使用権?を確保するためです。

2011年当時であれば、「知財をデザインする」というフレーズは意味不明でしたが、今では、どのような意味かわかると思います。いろいろな場所で使われるようになりましたので、自分も継続して使えるよう、エビデンスとしてブログを残しております。

ということで、今後もほそぼそと更新する予定ですので、よろしくお願いいたします。

「量より質」って本当?~歴史から学ぶ特許戦略のヒント~

 最近、特許の世界でよく聞く言葉があります。 「量より質が大切です!」 確かに、いいことのように聞こえますよね。でも、ちょっと待ってください。本当にそうなんでしょうか? 昔の日本はすごかった! 実は、日本には「特許出願件数世界一」だった時代があるんです。そして、その頃の日...