最近は、無料のAIツールがいろいろ利用できるようになっています。もちろん無料のものは機能が制限されており、有料ツールのお試し版という位置づけです。
無料であることから貧乏な私でも使用することができましたので、感想を書きたいと思います。
まずは、DeepLですが、最近は無料翻訳ツールがたくさんあるので助かります。DeepLは最近話題の翻訳ツールの一つです。
試しに、某公開請求項(英語)を日本語に翻訳してみましたところ、少し驚いたのは技術的な専門用語がほぼ完ぺきに翻訳されていたところです。
これはすごいということで、さらに細かく見たところ、英文にはないフレーズが日本語訳に付加されておりました。つまり英文と日本文に内容の不一致の部分がありました。
英文を微修正しても、この謎の日本文が一文追加されてしまうという謎の現象でした(原因は薄々推測できるのですが、ここで自説を披露するのはやめておきます)。
したがいまして、全体としてはよく翻訳されておりますが、実務には使用できないというのが今の感想です。
雑誌とかネット記事とかを大量に読む必要がある場合には、十分に使えるのではないでしょうか。
次に、IP Samurai(一部機能)ですが、これは、発明内容を入力すると、人工知能による類似文献評価を実施します。発明内容から国際特許分類(IPC)を自動認定し、A~Dの4段階でスピーディーに類似性を評価するツールです。
これも特許される確率が表示されますので、楽といえば楽です。
これが実務に使えるかというと、使う人次第となります。例えば、このツールを信用できる人は、ランクAだから出願しようと考えることができますので、役に立ちます。
一方、進歩性があることの論拠まで求める人は、機械学習では因果推論までできませんので、人間が因果推論する必要があります。この場合には、このツールは従来同様の先行文献調査ツールの一つとなります。
古くから、概念検索できるツールがたくさんありますので、これとあまり変わらないということになるかと思います。
結局のところ、AIツールを使いこなすためには、AIツールのアウトプットを正しく評価できる能力が人間にないといけないということになります。
少し前に、AIが裁判に必要な証拠の選択を、人間の弁護士の何百倍もの効率で短時間でこなした、というようなニュースを見ました。
このニュースの論調としては、これをもって弁護士がいらなくなるというものでした。
私の感想としては、AIツールが収集した証拠の妥当性の評価は結局弁護士がやらねばならないのだから、弁護士が必要なことは変わりなく、いらなくなることはないのではないかと思いました。仕事が効率化する程度のこととなると思います。
とはいえ、AIツールの登場は微妙に実務に影響を与えることになるのではないかとも思います。
DeepLを使用した際には、英文クレームをいろいろ微修正して、日本語がどのように変化するか、無意識に試しました。要は、AIが翻訳しやすいクレームの表現を人間の側で考えたということになります。
IP Samurai(一部機能)についても、日本語クレームをいろいろ微修正して、ランクがどのように変化するか、無意識に試しました。要は、AIが類似性を判断しやすいクレームの表現を人間の側で考えたということになります。
従来弁理士は、人間が理解しやすいクレームを書くように、自らを学習させていましたが、これからは機械学習が学習しやすいようなクレームを書けるように、自らを学習させる時代が来つつあると思います。
2020年6月20日土曜日
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