以前、「特許は土地みたいなもの」っていう話をしましたね。
お店を始めるときに土地を確保するように、新しい技術でビジネスを始めるなら特許も確保しておかないと、後から「それ、私の特許なんですけど?」って言われちゃうかもしれない...という話でした。
実は難しいんです、「どこに投資するか」
でもね、ここからが本当の悩みどころ。 「どの特許を取るべきか?」
これって、不動産投資でいうと「どの土地を買うか?」という悩みにそっくりなんです。
考えてみてください:
土地の場合:
- 駅前の土地?→超高い!
- インターチェンジそば?→これも高い!
- 工場の近く?→需要があるけど、やっぱり高い!
当然、いい場所は値段も高いですよね。高すぎる土地を買って、その分を回収できないと意味がありません。
じゃあ、どうする?
賢い不動産投資家って、こんなことを考えます: 「この辺に将来駅ができるんじゃない?」 「ここに新しいインターチェンジの計画があるらしい」
つまり、将来の価値を予想して、今のうちに安く買っておくんです。
特許も同じ発想で!
特許だって同じ考え方ができます:
- 将来どんな市場が生まれそう?
- そこでどんな技術が必要になる?
- 今のうちに特許を押さえておこう!
...という具合です。
でも難しいですよね、「予想」って
「10年先なんて分かるわけない!」
そうなんです。正直、外れることもあります。 だからこそのポイントは...
ある程度外れることを覚悟で、たくさん出願すること!
例えば、100件出願して1件当たれば、全体の費用は回収できちゃったり。意外とギャンブル的な要素もあるんです。
「それって出願料稼ぎじゃない?」
時々こんな声も聞こえてきます: 「弁理士さんが儲けたいから、そんなこと言うんでしょ?」なんて声を聞くことがあります。
でも、ここで要注意なのが「私の予想は絶対に当たる!」「最小限の出願で十分!」という考え方。
実は、これってかなり危険な発想なんです。なぜなら:
- 技術開発のスピードは年々加速している
- 競合他社の動きは予測が難しい
- 市場ニーズは急激に変化することも
- 一つの技術が思わぬ分野で活用されることも
実際、「これは間違いない!」と思った予測が外れたり、「こんな使い方があったのか!」という想定外の活用方法が生まれたり...。そんな経験、誰にでもあるはずです。
だからこそ、ある程度の「分散投資」的な考え方が重要になってくるんです。
まとめ
特許って、ある意味「技術の不動産投資」みたいなもの。
将来を見据えて、今のうちに権利を確保しておく。でも、予想が外れることもある。だからこそ、ある程度の"分散投資"も大切。
なかなか難しい判断が必要ですが、これも経営の醍醐味かもしれませんね!