2020年10月2日金曜日

知財分析統一理論のその後

今回の知財学会では、多空間デザインモデルに関する発表をします。

このテーマを選んだ理由としましては、技術(特許)、ブランド、デザインの分析を一体的に行えないか、という個人的な仮説によります。

現時点で分析手法をまとめますと以下のようになります。

これを見ますと、一体化は可能と思われます。というより、ブランド分析とデザイン分析は、ほぼ同じようなことをやっていることに気が付きました。

ブランド分析では、便益(ベネフィット)を主軸に分析しますが、これは、デザイン分析でいうところ価値の下位概念といってもよいと思いますので、ブランド分析はデザイン分析に包含されるといってよいと思います。

言い換えれば、デザイン分析において、ベネフィットに着目すれば、ブランド分析になるということになります。

ということで、年初は知財分析を統一すると意気込んでいましたが、現状では、デザイン分析で事足りることがわかりました。

この方が考え方もシンプルでよいと思いますので、以後は、知財分析はデザイン分析、ということで、進めたいかなと考えております。

「専門家なのに、なぜ予測を外すのか?」~未来予測と特許戦略のお話~

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