「製造方法は特許出願しないほうがいいよ。秘密にしておくべきだよ」
よくこんなアドバイスを聞きませんか?一見もっともらしく聞こえますよね。でも、ちょっと待って!本当にそうなんでしょうか?
怖い話:もしライバル企業が特許を取っちゃったら...
例えば、こんなシナリオを想像してみてください:
あなたの会社が何年も前から使っている製造方法。ところがある日、ライバル企業がその方法の特許を取っちゃった!
「えぇ!?うちが先に使ってたのに!」
そうなんです。実は、先に使っていても、形式上は特許権の侵害になっちゃうんです。
「でも先使用権があるから大丈夫でしょ?」
そう思いますよね。私も最初はそう思っていました。 でも、先使用権を主張するのって、実はすっごく大変なんです:
- 昔からの書類を全部保管しておく必要がある
- 証拠集めが超面倒
- 裁判になったら時間もお金もかかる
もっと怖い話:改良したら...?
さらに怖いのが、製造方法を改良したケース。 「ちょっと良くしただけ」でも、先使用権が使えなくなることも。そうなると... 「ライセンス料を払ってください」 って言われかねないんです。
「うちの技術は誰にも真似できない!」って本当?
そう思いたい気持ち、分かります。でもね:
- ライバル企業にも優秀な技術者がいっぱい
- 技術の進歩は速い
- 意外と同じアイデアを思いつくもの
実は昔の話が影響してるんです
「製造方法は出願しない方がいい」って考え、実はある時期に広まったものなんです。
昔々、特許庁が審査件数の多さに困って、「出願を減らしたい!」というキャンペーンをしたことがありました。その時に:
- 「ノウハウは秘密にしましょう」
- 「外国に技術が流出しちゃう!」 という理屈が広まったみたい。
(でも、外国流出が心配なら、外国でも特許取ればいいだけですよね...?)
企業側も「出願費用が節約できる!」と、この考えを受け入れやすかったのかも。
今は時代が変わってます
最近では:
- 法律も変わって、製造方法の特許権を主張しやすくなった
- むしろ特許を取ることで、ライバル企業の参入を防げる
- 自社の権利をしっかり守れる
まとめ
「ノウハウだから出願しない」
この考え方、ちょっと古いかもしれません。大切な製造方法は、むしろ特許出願して守ったほうが安全な時代になってきているんです。
みなさんも、古い常識にとらわれすぎず、柔軟に考えてみませんか?