最近、知財コンサルティングという言葉をよく聞きます。知財コンサルティングとは、知財によって顧客の課題を解決することをいいます。
知財コンサルティングの背景としては、特許出願の数が企業の競争力強化に必ずしもつながっていないことや、特許出願件数が減少し特許出願以外の業務を開発する必要がある弁理士側の事情などがあります。
知財コンサルティングの手法については開発途上であり、確固たるコンサルティングスタイルはありません。現状の知財コンサルティングは以下の2つのスタイルがあると思います。
一つ目は、一般的な経営コンサルティングを主体とする方法です。これは、財務分析、SWOT、3C、4P、バランストスコアカード、バリューチェインなど既存の経営コンサルのフレームワークを使用して行うコンサルティングです。
この手法の場合には、知財が考慮される部分が少なく、知財コンサルティングではなく、ただの経営コンサルティングとなる場合があります。
経営コンサルティングの結果に基づいて、特許出願をしましょう、知財教育をしましょう、となりますので、経営上の課題と、解決手段としての知財と、の結びつきのロジックが弱くなります。
二つ目は、コンテンツコンサルティングです。これは、特許出願しましょう、知財教育をしましょう、とひたすら顧客に提案する手法です。
この手法は顧客の課題を解決するものではなく、解決手段を顧客に提示するのみでありますので、顧客が課題を認識していない場合には効果がありません。
このように、解決手段としての知財権の取得につながる、実践的な課題分析手法がない、ことが現状の知財コンサルティングの課題ということができると思います。
この課題を解決するための一つの方法としては、特許情報を活用することがあると思います。特許情報には様々な情報が含まれていますので、これを利用して経営分析を行えば、経営と知財権との関係が明らかになるのではないでしょうか。
例えば、特許情報を3C分析に適用する場合を考えれば、「市場(customer)」については、特許情報のマクロ分析により技術動向を分析することが可能です。「競合(competitor)」、「自社(company)」については、出願人ごとの出願件数や技術動向を分析することが可能です。
さらに、特許解析ソフト(マップソフト)を使用すれば、技術内容の対比や、時系列変化を自動的にPCで処理したアウトプットを容易に得ることが可能です。
このように既存の手法をアレンジすれば簡単にアイデアが出ると思いますので、特許情報を活用した知財コンサルティング手法をいろいろ開発してみてはいかがでしょうか。
2012年3月4日日曜日
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