ものづくり革新ナビに、知的財産マネジメントの技法に関する記事を投稿いたしました。
技法の内容としましては特許情報解析について簡単に説明させていただこうと考えております。是非ご参考に願います。
(記事はこちらです)
http://www.monodukuri.com/gihou/article/85
ところで、最近は、事業戦略、技術戦略、知財戦略が一体となった三位一体の戦略が求められております。
ここで、事業戦略及び技術戦略を構築する際に使用される技法には様々なものがあります。
事業戦略でしたら、SWOT、3C、5F、PPM、4P、PEST等の技法があります。
技術戦略でしたら、QC7つ道具、QFD、VE、KJ法、タグチメソッド等の様々な技法があります。
これらの技法は、多くの研究者により体系的にまとめられており、解説の書籍も多く出ていることから、多くの人により使用され、実用的なレベルにあります。
それでは、知財戦略に用いられる技法はどうでしょうか。
事業戦略及び技術戦略と比較した場合、残念ながら技法というものはそれほど考案されていないように思います。
知財活動といえば権利化や係争対応などが主体でしたから、技法開発の機運が高まらなかったのかもしれません。
知財戦略についても技法を考案しまとめる時期がきているのではないでしょうか。
2012年8月21日火曜日
2012年8月11日土曜日
判断の質について
先日花火大会へ行ったのですが、駅から花火会場へどう向かうか判断に困りました。
駅から花火会場へ向かうには、徒歩、バス、タクシーの3つの手段がありそうなのですが、どれを選択してよいかさっぱりわかりません。
選択によっては、花火の開始時間までに会場に間に合わないおそれもあります。
このような判断が必要となる局面は多々あると思うのですが、判断の質を上げるにはどうすればよいでしょうか。
判断とは、「情報」と「知識」とを対比して処理することをいいます。判断の質を上げるには、「情報」と「知識」をまず集める必要があります。
花火大会でいえば、
「情報」として、バス・タクシーの所要時間、バスの時刻表、徒歩で歩いた場合の時間などがあります。
「知識」として、花火大会時の道路の混雑、渋滞可能性、バス・タクシーが混雑して乗れない可能性などがあります。
これらを対比すれば、妥当な移動手段がわかりそうです。
話は飛びますが、そう考えると、福島の原子力発電所の事故は、非常に難しい状況であったことがわかります。
発電所が停電していたため各種センサは機能せず、「情報」は入手できません。
また、10機同時にメルトダウンの可能性がありましたが、このような事態の「知識」は誰も有しておりません。
しかし、事態は1秒ごとに悪化してゆきますので、何らかの判断をする必要があります。もし、自分が現場にいたらどういう判断をすればよいかまったくわかりません。
ただし、このような状態でも、米軍は無人偵察機や無人偵察ロボットなどの「情報」を得る手段を有していたことは日本も参考になると思います。
さて、花火大会へは結局バスでゆきました。実行委員会の方がしっかりしていたのか、バスが増発され、渋滞を避けるルートで運行されておりましたので、行きも帰りもスムーズに乗車できました。
そういう意味では、 実行委員会の方のよい判断があったのだと思います。
駅から花火会場へ向かうには、徒歩、バス、タクシーの3つの手段がありそうなのですが、どれを選択してよいかさっぱりわかりません。
選択によっては、花火の開始時間までに会場に間に合わないおそれもあります。
このような判断が必要となる局面は多々あると思うのですが、判断の質を上げるにはどうすればよいでしょうか。
判断とは、「情報」と「知識」とを対比して処理することをいいます。判断の質を上げるには、「情報」と「知識」をまず集める必要があります。
花火大会でいえば、
「情報」として、バス・タクシーの所要時間、バスの時刻表、徒歩で歩いた場合の時間などがあります。
「知識」として、花火大会時の道路の混雑、渋滞可能性、バス・タクシーが混雑して乗れない可能性などがあります。
これらを対比すれば、妥当な移動手段がわかりそうです。
話は飛びますが、そう考えると、福島の原子力発電所の事故は、非常に難しい状況であったことがわかります。
発電所が停電していたため各種センサは機能せず、「情報」は入手できません。
また、10機同時にメルトダウンの可能性がありましたが、このような事態の「知識」は誰も有しておりません。
しかし、事態は1秒ごとに悪化してゆきますので、何らかの判断をする必要があります。もし、自分が現場にいたらどういう判断をすればよいかまったくわかりません。
ただし、このような状態でも、米軍は無人偵察機や無人偵察ロボットなどの「情報」を得る手段を有していたことは日本も参考になると思います。
さて、花火大会へは結局バスでゆきました。実行委員会の方がしっかりしていたのか、バスが増発され、渋滞を避けるルートで運行されておりましたので、行きも帰りもスムーズに乗車できました。
そういう意味では、 実行委員会の方のよい判断があったのだと思います。
2012年8月7日火曜日
特許出願数の減少について
近年は、特許出願の件数を絞る企業が増えています。
その理由は、ノウハウの不用意な開示を防ぐことや、事業性が低い技術の出願を減らしていることが挙げられます。
企業の行動としては正しいとも思いますが、日本国全体として考えた場合には、問題はないのでしょうか?
特許制度とは簡単にいえば、技術情報のストックを作るために存在します。この技術情報をベースとして新たな発明がなされてゆくことが期待できます。
もちろん、タダで技術情報を開示する人はいませんので、開示の代償として独占権を国家として付与します。
つまり、特許出願が減少すると、技術情報のストックが減少します。
イノベーションが技術の新結合により生じることを考えれば、特許出願件数の減少により、日本がイノベーションが起きにくい国になる可能性もあるのではないでしょうか。
さらに、特許出願件数の減少によりイノベーションが阻害され、より一層の出願件数の減少が生じるという負のスパイラルも生じかねません。
こういう言い方は語弊があるかもしれませんが、特許情報とは国民の共有財産のようなものです。アイデアを出し合い、日本の技術レベルを向上してゆくために必要なものです。
もし、世の中に問いたいアイデアがあるのでしたら特許出願をすることも必要と思いますし、国としても特許出願をサポートする制度を設ける必要があると思います。
その理由は、ノウハウの不用意な開示を防ぐことや、事業性が低い技術の出願を減らしていることが挙げられます。
企業の行動としては正しいとも思いますが、日本国全体として考えた場合には、問題はないのでしょうか?
特許制度とは簡単にいえば、技術情報のストックを作るために存在します。この技術情報をベースとして新たな発明がなされてゆくことが期待できます。
もちろん、タダで技術情報を開示する人はいませんので、開示の代償として独占権を国家として付与します。
つまり、特許出願が減少すると、技術情報のストックが減少します。
イノベーションが技術の新結合により生じることを考えれば、特許出願件数の減少により、日本がイノベーションが起きにくい国になる可能性もあるのではないでしょうか。
さらに、特許出願件数の減少によりイノベーションが阻害され、より一層の出願件数の減少が生じるという負のスパイラルも生じかねません。
こういう言い方は語弊があるかもしれませんが、特許情報とは国民の共有財産のようなものです。アイデアを出し合い、日本の技術レベルを向上してゆくために必要なものです。
もし、世の中に問いたいアイデアがあるのでしたら特許出願をすることも必要と思いますし、国としても特許出願をサポートする制度を設ける必要があると思います。
2012年8月3日金曜日
先行技術がない!場合について
特許出願をする前には、先行技術調査を行ない、新規性・進歩性のある程度の確認を行うことが推奨されています。
先行技術調査の結果、近い発明が見つかった場合には、もう一度出願内容の見直しが必要となり、意気消沈となったりします。
一方、 近い発明が見つからない場合には、早く特許出願しましょう!と、気分も盛り上がります。
それはそれで正解なのですが、先行技術がないということは、逆にいろいろな問題を抱えていることになります。
問題の一つは、先行技術がない分野はマーケットが存在しないおそれがあるということです。儲かる分野であれば、様々な人が利益を確保すべく特許出願を積極的に行い、その結果、先行技術が蓄積してゆくことになります。
逆に、マーケットに魅力がない分野は、特許出願費用が無駄になるおそれがあるため、積極的な出願はなされず、その結果、先行技術があまりないという状況になります。
つまり、先行技術が多い分野は、特許権を取得できればそれだけで商売になる可能性が高く、一方、先行技術がない分野はビジネスプランをよほど煮詰めなければ、出願費用も回収できない可能性があります。
したがって、このあたりのビジネスの容易性や技術の困難性を考慮したポジショニングを考えて、知財戦略と事業戦略をリンクさせることが必要でしょう。
先行技術調査の結果、近い発明が見つかった場合には、もう一度出願内容の見直しが必要となり、意気消沈となったりします。
一方、 近い発明が見つからない場合には、早く特許出願しましょう!と、気分も盛り上がります。
それはそれで正解なのですが、先行技術がないということは、逆にいろいろな問題を抱えていることになります。
問題の一つは、先行技術がない分野はマーケットが存在しないおそれがあるということです。儲かる分野であれば、様々な人が利益を確保すべく特許出願を積極的に行い、その結果、先行技術が蓄積してゆくことになります。
逆に、マーケットに魅力がない分野は、特許出願費用が無駄になるおそれがあるため、積極的な出願はなされず、その結果、先行技術があまりないという状況になります。
つまり、先行技術が多い分野は、特許権を取得できればそれだけで商売になる可能性が高く、一方、先行技術がない分野はビジネスプランをよほど煮詰めなければ、出願費用も回収できない可能性があります。
したがって、このあたりのビジネスの容易性や技術の困難性を考慮したポジショニングを考えて、知財戦略と事業戦略をリンクさせることが必要でしょう。
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ご無沙汰しております。 最近投稿をさぼっておりますが、これはこのHPのアクセス数がなさ過ぎて、モチベーションが上がらないからです。 1つの記事のアクセス数が5くらいしかありません(1日ではなく、総アクセスで)ので、さすがにひどいと言わざるをえません。 このような状態になったのは、...
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